Jリーグは4日、元サッカー日本代表前園真聖氏を起用したSNSによる誹謗中傷防止のための啓発動画を公開した。

2021年3月4日(木)14時より行われた法務省、全国人権擁護委員連合会、公益財団法人人権教育啓発推進センター3社主催による「インターネットと人権・オンラインフォーラム〜心ない投稿・コメントで人を傷つけないために〜」にて初公開された。

昨今、SNSの普及などにより、人格を否定するような誹謗中傷がより深刻な問題となっている。スポーツ界もその例外ではなく、クラブや選手に対する誹謗中傷が大きな問題となっている。そこで、Jリーグではこの問題を少しでも抑制し、一部の心ない人間によって心を痛めている多くの選手やファン・サポーターを守るために、SNSによる誹謗中傷防止のための啓発映像「ネットいじめ、カッコ悪い。」を制作した。

今回の映像では「いじめ」「サッカー」「啓発CM」の3つのテーマから連想される人物として、今から25年前「いじめ、カッコ悪い。」のCMにて社会問題に対し自らのメッセージで呼びかけ大きな反響を呼んだ元サッカー日本代表前園真聖氏をメッセンジャーに起用。SNSでの誹謗中傷=“ネットいじめ”への思いを、前園氏が自身の言葉で語りかけるものとなっている。

現在、スポーツの領域のみならずバラエティ番組出演などマルチな活躍を見せる前園氏ですが、本映像で見せる真剣な表情や一言一言にはSNSによる誹謗中傷抑制への強いメッセージが込められています。尚、本映像はJリーグ2021年シーズンの全試合会場※の大型ビジョンにて使用される予定となっている。

前園氏は今回の撮影について「久々の撮影で緊張感のある中、今回25年前の自分のCMからまた当時とは違う現代においての問題みたいなものを自分の言葉でということでしたが、非常に責任感のあるというか緊張感のある中で楽しくやらせていただきました」とコメント。25年ぶりに起用されたことについては「25年前に違う形で社会に問題提起をさせてもらって、今はスポーツ界でも社会でもネットでの誹謗中傷の問題 は凄く深刻なものがあるので、自分の言葉で皆さんに語り掛けるじゃないですけど、そういう思いでやらせてもらいました」と振り返った。

25年前の映像を見た前園氏は「いじめ、かっこ悪い」と言っていましたが、僕がかっこ悪かったですね、今見ると(笑) あんな感じでよくやってい たなって思いました(笑) もう少し紳士的に…あの時の自分に言い聞かせてやりたいですけど。ただあのCMが今も時々話題に上がったり、いじられたりすることもあるんですけど、あの経験をさせてもらったおかげで、また今回 こういう話をいただけたので、非常に良い経験だなと思っています」とコメントした。

今シーズンのJリーグについては「昨年からもそうですけど、コロナ禍でJリーグも選手たちもサポーターの皆さんも大変な中で一生懸命やっているのを外から見ていました。今シーズンはいつ通常開催になるか分かりませんが、選手たちがピッチの中で一生懸命頑張っているし、サポーターファンの方がスタジアムで、みんな楽しく応援できてサッカーを楽しめる日がまた来ると思うので、その日まで僕らはサッカーを応援したいし、Jリーグを応援したいし、それに応えて選手たちは一生懸命ピッチでプレーしてくれると思うので、みんなでサッカー界を盛り上げていけたら良いかなと思っています」とコメント。盛り上げていきたいと語った。

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