JFA(日本サッカー協会)の技術委員会は3月4日に今年3回目の会合を開き、終了後に反町技術委員長が記者からの質問に応じた。

7日を期限としていた4都府県の緊急事態宣言を菅首相は2週間程度延長する意向を示したことで、反町技術委員長は「アンダーカテゴリーの活動は延期する」と決定した。

気になる3月下旬のIMD(インターナショナルマッチデー)でのサムライブルーのW杯アジア2次予選モンゴル戦とU-24日本代表のテストマッチ2試合だが、反町技術委員長は「2週間程度の“程度"が気になる。2週間弱になるのか、最終的に政府の決断に従うが、我々は活動したい。それを政府がどんな判断をするか。五輪の活動も含めてお願いしている段階で、解除されたらできるよう粛々と準備を進めている。持ちうるものすべてを生かして万全の対策をとりたい」と決意を表明した。

反町技術委員長によるとアルゼンチンは3月20、21日まで国内リーグがあるため来日は試合直前になる。そこでアスリートトラック(ホテルとスタジアムと練習場の往復に移動を制限し、専用車で移動することを条件に14日間の待機措置の免除)が適用されることが試合開催の前提条件となる。

それは30日のモンゴル戦も同様で、延期となった25日のミャンマー戦(日産スタジアム)の代わりのテストマッチに関しては、3月1日の会見で反町技術委員長は「現実的にアジアしかない」と話していたが、韓国が浮上していることを質問されると「それはノーコメント」と言葉を濁した。

ただ、補足して「活動はしたい。できるだけ強い相手と」と述べたため、韓国との対戦になる可能性は高いだろう。

政府緊急事態宣言の延長が決まれば、Jリーグは8日に予定されているNPB(日本野球機構)と専門ドクターによる対策連絡会議で善後策を協議することになるだろう。4都府県での試合は20時までに終了するようキックオフ時間を18時に早めることが予想され、J1リーグなら来週水曜10日の第3節と17日の第5節が対象試合となる。

そして観客数も5000人か50パーセントの少ない方ということになるだろう。その代わり、緊急事態宣言の出されていない地域では、引き続きキャパシティの50パーセントの入場者を認めるよう働きかけるのではないだろうか。

気になるのは昨日3日に名古屋と対戦する予定だったG大阪の4選手に陽性判定が出て、もう1人が濃厚接触疑い者ということで試合が中止されたことだ。これ以上、感染が拡大しないことを祈りつつ、感染経路の追跡はしっかり行って欲しい。

今回の中止により、G大阪名古屋との代替日程を確保できない場合、今シーズンは降格があるため「みなし開催」として0-3で敗戦となる可能性もある。くれぐれも初のケースとならないよう、代替日程の確保に全力で取り組んでもらいたい。


【文・六川亨】
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