東日本大震災から早10年が経過し、過去の大震災を振り返るたびに防災訓練の重要性を改めて思い知らされるものだ。中国メディアの捜狐はこのほど、日本で繰り返し行われている防災訓練を紹介する記事を掲載した。「日本では小学生でも知っている防災知識でも、ほとんどの中国人が知らない」と防災意識の高さを称賛している。

 一口に「防災訓練」と言っても、地震や水害、火災など、災害ごとに訓練の内容も違うものが、記事は特に火災を想定した「消防訓練」を取り上げている。日本では、子どもに対して系統立った消防訓練を実施していると紹介した。

 記事はまず、日本は防火・消防教育を重視している国で、戦前から教育に盛り込まれていたと伝えている。今では、多くの幼稚園でも定期的に消防訓練が行われている。記事は「子どもが小さなうちから消防教育を施している」ことを高く評価している。子どもの火遊びは火災になりやすく、「火」の恐ろしさを正しく理解するだけで、多くの事故を未然に防げると言えるだろう。

 また日本では、火災発生を想定した訓練も定期的に行われている。記事は、「日本の学校は消防署と協力して教育を施している」と、本格的な訓練であることを伝えている。そのおかげで火災が発生しても、日本人は避難がスムーズで、被災する人が少ないと感心した。

 日本では子どもたちも、火災発生時の正しい行動をよく理解していると言えるだろう。緊急時にはパニックになりやすいので、平時に繰り返し訓練することが非常に大切だ。日本では学校だけでなく、多数の人が出入りする病院や百貨店なども、年2回以上の消火訓練、避難訓練の実施が義務付けられている。

 記事は、「中国では防災訓練が行われていないので何が危険かも分からず、火災が発生してもどうしたら良いか分からない人ばかり」と伝えている。日本で子どものうちから繰り返し防災訓練を実施するのは、それだけ命を大切にしているからだと言えそうだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本では小学生でも知っているのに、ほとんどの中国人が知らないこと