日本が国内総生産(GDP)で世界第2位の座を中国に譲ってから10年以上が経過した。日本はバブル崩壊後の経済成長こそ非常に緩やかだが、今でも先進国のままだ。中国メディアの網易は6日、「失われた20年と言いながら、日本はなぜ今でも先進国であり続けられるのか」と題する記事を掲載した。

 記事はまず、日本の強さを侮ってはいけないと指摘。単純にGDP成長率だけを見ていると日本の実力を見誤ってしまうが、今でもGDPランキングは世界第3位で、ドイツなどは「日本に追いつこうとしても追いつけていない」とその強さを伝えた。その理由は、「これまで日本が積み上げてきたもののおかげだ」という。

 日本はバブル崩壊の前に、どれだけのものを「積み上げてきた」のだろうか。記事は、最も貴重な財産として「科学技術」を蓄積していたと紹介。製造業では基幹技術を掌握し、精密機器、工業ロボット、精度の高い工作機械などの分野で、日本は世界をリードする地位にいると高く評価している。ノーベル賞の受賞者数でも、日本はアジアトップの国であり、科学技術が強ければ自然と国は豊かになるのだと指摘している。

 最後に記事は、「労働生産性、生活の質の変化、海外に保有している資産や家計が保有する資産」に注目すれば、日本が失われた20年を経ても先進国である理由が理解できるはずだと結んだ。中国ではGDPの値や経済成長率など、数字だけですべてを判断する傾向があるが、それだけでは国の実力は測れないと言えるだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

欧州の先進国が日本に「追いつこうとしても追いつけていない」理由=中国