俳優のディーン・フジオカが主演を務め、岩田剛典(EXILE三代目J Soul Brothers)との共演で2019年に放送された月9ドラマ『シャーロック』(フジテレビ系)が映画化され、2022年に公開されることが決定した。

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  2019年10月期に放送され、初回視聴率12.8%、初回放送のFOD見逃し配信の視聴数は月9枠史上歴代1位となる118万を記録したミステリーエンタテインメント『シャーロック』。アーサーコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズを原案として、現代の日本に舞台を置き換えて物語を展開。ディーン・フジオカ演じる犯罪捜査コンサルタントの誉獅子雄と、岩田剛典演じる元精神科医の若宮潤一がバディを組み、東京のさまざまな街で起こる11の事件を解決しながら、絆を強くするさまが描かれた。物語終盤では、主人公・獅子雄と宿敵の犯罪者・守谷壬三との緊迫感ある対峙(たいじ)とその衝撃的なラストに注目が集まり、引き続いての放送となった特別編では、シリーズ最終話で死亡したと思われた獅子雄が3年ぶりに若宮のもとに帰って来て、物語の幕を閉じた。
 
  今回の劇場版では、2人の再会後、再びバディとして事件の依頼を受け始めた最初の事件を描く。原案として、“シャーロキアン”と呼ばれるシャーロック・ホームズ研究家やホームズファンたちの中でもシリーズ史上最高傑作と呼び声の高い長編「バスカヴィル家の犬」のストーリーをモチーフに起用。イングランド郊外の魔犬の伝説を基にした事件を描くホラー調の傑作ミステリーを、日本に舞台を翻案し、国内で初めて映像化する。

  若宮の元に、日本有数の資産家から、娘の誘拐未遂事件の犯人捜索の依頼があったが、その直後、資産家は莫大な遺産を遺して謎の変死を遂げる。資産家の死と、誘拐事件の真相を探りに、瀬戸内海のある島に降り立つ獅子雄と若宮。待ち受けていたのは、一癖も二癖もある華麗なる一族の面々と、怪しき関係者たち…。周囲から遮断されたその島に言い伝わる伝説・人を襲う不気味な魔犬の仕業が囁(ささや)かれ、連鎖するように次々に起こる事件。複雑に絡み合う人間関係と、交錯する現在と過去。若宮に絶体絶命の危機が迫る時、獅子雄の決断は―? やがて2人は恐ろしい真相にたどり着く。

 監督は、「シャーロック」テレビドラマシリーズの演出も手掛けた西谷弘が務める。再びバディを組むディーンと岩田は、「獅子雄と若宮の二人の関係性の変化や獅子雄の新たな一面を見ていただけるかも!? 公開まで楽しみに待っていてください」(ディーン)、「映画での若宮は、泣いたり笑ったり照れたり走り回ったり叫んだりと色々あってテンコ盛り(笑) ドラマでは見せられなかった若宮の側面が見られると思います」と、それぞれコメント。今後、発表になる新しいキャストとの演技のアンサンブルにも注目したい。

 『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』は2022年全国公開。

<コメント全文>
ディーン・フジオカ(誉獅子雄役)
ドラマ「シャーロック」から約1年、物語が映画化されると聞き、大変嬉しく、光栄です。濃い熱量の物語がこれからも続いていくと思っていたので、ワクワクドキドキです。また原作「シャーロック・ホームズ」シリーズの中でも最大の難事件と言われる「バスカヴィル家の犬」がテーマということで、映画としても魅力あるものになるのは間違いないと確信しています。劇場で初めてこの作品を見る方々にも楽しんで頂ける、スリリング且つスケール感のある作品になっていると思います。謎解きはもちろん、人間の複雑な感情のやり取りや悲しい運命の物語があってとても深く心に刺さると思います。ドラマから応援してくださっている方々には、獅子雄と若宮の二人の関係性の変化や獅子雄の新たな一面を見ていただけるかも!? 公開まで楽しみに待っていてください。

■岩田剛典(若宮潤一役)
テレビドラマから始まりいよいよ映画化されるということで、お話をいただいた時純粋に嬉しかったです。ドラマ「シャーロック」を求めてくださる方がいらっしゃったからこそ実現したと思うので、改めて感謝したいです。久しぶりに若宮のキャラクターを演じることが出来て、撮影は本当に楽しくてあっという間でした。映画での若宮は、泣いたり笑ったり照れたり走り回ったり叫んだりと色々あってテンコ盛り(笑) ドラマでは見せられなかった若宮の側面が見られると思います。そして、まだ発表にはなりませんが僕自身も物凄くテンションが上がる豪華なキャストが集まり、謎解きを楽しんで頂ける豪華なエンタメ作品になっています! 公開までまだ時間はありますが、楽しみにお待ちいただけたらと思います。

■西谷弘(監督)
原作者アーサーコナン・ドイルが“バスカヴィル家の犬”を書く動機となったエピソード、ブラックドッグの伝説に心惹かれた。イギリスでは新しく墓を作る際に「最初に埋められた死人は天国に行けずに墓地の番人となる」という迷信がある。そこで、人間は最初の生贄として、魔物と嫌われていたブラックドッグを選んだのだ。裏を返せば、人間たちの身勝手さに黒犬たちは哀しき運命を背負わされたのだ。
映画ならではのスケール感で、ヘビー&ホップな世界をお届けしたい。ディーンさん、岩田さんには、昨日まで(TVドラマ)のことは忘れてくれ、新たなストーリーが始まる。とだけ、伝えました。

■太田大(プロデューサー)
このたび、連続ドラマとして放送した「シャーロック」を映画という形で再びお届けできることとなり光栄です。ドラマ版で制作してきた“語られざる事件”をもとにした独自の解釈版を飛び出し、映画というスケールを鑑みて、“シャーロック・ホームズ”シリーズの中でも金字塔と呼ばれる「バスカヴィル家の犬」を原案とした作品作りに挑みました。呪われた一族とこの世のものと思えない魔犬の存在が印象深い原作の世界観を継承しつつも、現代日本に置き換え、全てのシーンを疑わざるを得ないようなスリリングで背筋が凍る事件を配する一方で、数奇な運命を辿った美しきヒロインを軸に、人間関係が複雑に絡み合う、哀しくも見応えあるヒューマンドラマが展開されます。また、ディーンさん演じる獅子雄と、岩田さん演じる若宮の軽妙なやりとりにも磨きがかかっています。特に今回は、若宮の成長記録という側面もあり、手厳しいながらも愛が思わず溢れてしまう獅子雄の姿も必見です。相思相愛だったバディが、新たなステージにて、さらにお互いにとって唯一無二の存在となる様が描かれますので、是非楽しみにしていただきたいと思います。

『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』より(左から)ディーン・フジオカ、岩田剛典 (C)2022映画「バスカヴィル家の犬」製作委員会