明治安田生命J1リーグ第5節の1試合が17日に味の素スタジアムで催され、ホームのFC東京湘南ベルマーレを3-2で下した。

開幕から1勝2分け1敗と調子がいまひとつのFC東京は前節の先発メンバーから7選手を変更。前節にJ1初ゴールの渡邊が2試合連続の先発入りを果たした。一方、開幕3連敗スタートの湘南は前節に待望の初勝利。その前節から2選手が入れ替わり、田中のほか、加入後初ゴールの町野がスタートからピッチに入った。

速攻が強みの両雄による一戦はそれぞれが思惑通りの攻撃を許さず、フィニッシュシーンが少ない形で進むなか、27分に動く。湘南が敵陣左サイドで森重のボールロストから速攻に転じると、高橋のパスを受けた大橋がボックス左に仕掛け、こぼれ球をコントロールした山田が右足を強振。ゴール右に決まり、湘南が先取する。

先制を許して、相手の勢いに押され始めたFC東京だが、38分に森重の見事なパスカットから3トップが機能して追いつく。ディエゴ・オリヴェイラがボックス右の背後にパスを出すと、抜け出した渡邊が右足でインパクト。GK谷に対応されてしまったが、ゴール前に流れたボールに素早く反応した田川が冷静に右足で押し込んだ。

前半に追いついたFC東京はこれで勢いを取り戻すと、40分に左サイドバックに入る中村帆高が左足でクロスを供給。最終ラインの中央で駆け引きしたディエゴ・オリヴェイラが抜け出しながらヘディングシュート。豪快に頭で合わせたボールがゴール左に突き刺さり、FC東京が前半のうちに逆転まで持っていった。

1点ビハインドの湘南は巻き返そうと後半の立ち上がりからボールの主導権を握り、FC東京陣内に攻め入る時間を増やす。カウンターで3点目を狙うFC東京が56分に安部とアダイウトンを投入すると、湘南も68分に石原と三幸の交代カードを切り、変化をつけようとするが、なかなか決定的な場面を作り出せない。

しかし、その湘南は79分に見事な崩しから振り出しに戻す。最終ラインからのロングフィードに反応した高橋が左サイドから中に絞りながらボールを落とすと、石原直樹の展開をボックス左のスペースで受けた山田がゴール前にラストパス。ゴール前でフリーの高橋が自身2戦連発となるゴールを決めてみせる。

舘と古林の投入でさらに活気づけようとした湘南だが、小川と内田を送り出したFC東京がすぐさま突き放す。81分、敵陣左サイドの小川がボックス左深くでボールを拾った渡辺のパスを受けてクロスを供給。ファーサイドの森重が頭で折り返すと、渡辺のヘディングシュートがGK谷の手を弾いて吸い込まれた。

その後、FC東京が古林の決定的なシュートをGK波多野の好セーブで凌ぐなど、1点のリードを最後まで守り抜き、試合終了のホイッスル。湘南との乱打戦を制して、3試合ぶりの白星を手にしている。

FC東京 3-2 湘南ベルマーレ
FC東京
田川亨介(前37)
ディエゴ・オリヴェイラ(前40)
渡辺剛(後36)
【湘南】
山田直輝(前27)
高橋諒(後34)