女性リーダー育成に焦点を当てた「ダイバーシティ&インクルージョン」を専門とするオーストラリアのコンサルティング企業、The Dream Collective Global Pty Ltd(本社:オーストラリア、代表取締役社長:サラ・リュー、以下ザ・ドリーム・コレクティブ)は、 3月19日(金)に発売となった新刊『女性が共に、より羽ばたくために』の出版を記念して、ローンチイベントを開催しました。オンライン開催であったこちらのイベントには、平日にも関わらず300名近くが参加し、日本のビジネスリーダーたちが語るダイバーシティ・エクイティー&インクルージョンの今について考察を深めました。

出版イベント登壇者

このイベントでは、会の冒頭で内閣府男女共同参画局より推進課長である古瀬陽子氏にもご参加いただき、オープニングスピーチをして頂きました。

日本は世界経済フォーラムが公表しているジェンダーギャップ指数で153国の中で、121位という残念な結果である中で、世界を見渡してみると、米国で1月に発足したバイデン政権では副大統領カマラ・ハリス氏、財務長官のイエレン氏をはじめ閣僚の半分が女性であること、欧州においても、欧州委員長欧州中央銀行の総裁は女性であることから、国際社会では女性が政治や経済のトップとして活躍することがごく当然であるということに言及されました。こうした日本の現状を変えるために、昨年12月に第5次男女共同参画基本計画が策定され、2030年代には誰もが性別を意識することなく活躍でき、指導的地位にある人々の性別に偏りがない社会となることが行政として目指されていることをご説明下さいました。

また、ザ・ドリーム・コレクティブの創設者兼マネージングディレクターのサラ・リューよりご挨拶させて頂き、下記の想いを伝えさせて頂きました。
「今年の国際女性デーのテーマは“Choose To Challenge”でした。私が弊社を日本に進出させようとした時、周囲からは不可能だと言われました。大きすぎるチャレンジだと。しかし、弊社は昨年APACにおけるD&I企業ベスト10に選ばれるまでに成長しました。そんな私たちにとって国際女性デーは3月8日だけではありません。年間を通して毎日が“女性デー”、毎日女性活躍を進めていかなければ変化はいつまで経っても起きないのです。」

今回のイベントではダイバーシティ&インクルージョン、ではなく、DEI(ダイバーシティー・エクイティー&インクルージョン)というワードをザ・ドリーム・コレクティブは強調しました。
Equity(公正)とは、現在存在している差を埋めていくためにどういう対応が個々のグループに必要になってくるか、という観点であり、特に日本のジェンダーダイバーシティーを進めていく中では重要なキーワードとしてより浸透させていこうという想いがあったからでした。


そして、実際に書籍にご登場頂いた日本のトップリーダー39名の中から、その代表として下記5名の方々にお集まり頂き、それぞれの企業が推し進めるダイバーシティ・エクイティー&インクルージョンへの取り組みや、これからの日本がジェンダー平等において、いかにして進んでいくべきかをテーマにパネルディスカッションを行いました。

ディスカッション登壇者:

秋田夏実様 || アドビ株式会社 マーケティング本部 バイスプレジデント

杉山真理子様 || 株式会社セールスフォース・ドットコム 執行役員 イノベーションセンター長

星野朝子様 || 日産自動車株式会社 執行役副社長

田村アルベルト様 || モルガン・スタンレー・ホールディングス株式会社 代表取締役社長

山中直様 ||ヴイエムウェア株式会社 代表取締役社長


その中で印象深く、是非多くの方に伝えたい発言がいくつもありました。

秋田夏実様(アドビ株式会社 マーケティング本部 バイスプレジデント)

このイベント見ていらっしゃる女性リーダーの方、リーダー候補の方に伝えたいことは、“スピークアップ”するということです。日本社会の中にはまだまだ積極的に発言をしないことが美徳とされている部分があるかもしれません。自分の意見を率直に述べるということに対しての恐怖心は私にも経験がありますが、それを超えて、相手に自分の考えを整理して伝えるということ、“スピークアップ”することが今後リーダーにとても大事になってくると思います。コンフォートゾーンから飛び出して欲しいです。


杉山真理子様(株式会社セールスフォース・ドットコム 執行役員 イノベーションセンター長

女性リーダーにこれからなっていく方は新しいポジションなど、何か挑戦が来た時には「やってみよう!」と手を挙げて頂きたいです。新しいことは居心地悪いこともありますし、学ばなければならないこともありますが、そこから得られることがとても多いです。女性はある程度のポジションから上がりにくくなってしまうと言われていますが、それはスペシャリティを追求し過ぎてしまうところが起因しているかもしれません。よりスペシャリティを横に広げて、経営層に入っていく女性リーダーが増えて欲しいです。また、コミュニティで女性リーダーが感じるリスクをバックアップすることも大事です。


星野朝子様(日産自動車株式会社 執行役副社長)

私のバックグラウンドはマーケティングなので、“自分マーケティング”という言い方をしているのですが、自分の得意分野を作って、それをプロモートすることが大事だと思っています。そして、目の前にチャレンジがやって来たら、迷わずに手を伸ばすことをやって頂きたい。そしてその際、皆さんの周りに「You can do it!」と言ってくれるサポーターやメンターを持って欲しい、この3点をいつも次世代の女性リーダーの皆さんに伝えています。


田村アルベルト様(モルガン・スタンレー・ホールディングス株式会社 代表取締役社長)

金融業界において優秀な人材を導くために重要なことは、女性の人材に注目することだと確信しています。そのためには経営陣だけでなく、会社全体の意識が変わる必要があります。弊社では、マネージメントチームの半数が女性となるよう、人材を呼び込むだけでなく、マネージメントレベルに女性が挑戦し、参加し、活躍できる環境を作っていくことを重要視しています。このような取り組みの事例を弊社から発信できれば、社会への貢献にも繋がると考えています。


山中直様(ヴイエムウェア株式会社 代表取締役社長)

弊社は2003年に日本法人が出来、スタートアップのように日本でビジネスを広げてきました。最初は単一な、割と似通った人材ががむしゃらに走ってきましたが、これからさらに成長をするためには単一の組織では限界があります。より多様なアイデンティティが必要です。まずその中で「リバースメンタリング」ということを行いました。女性社員に集まってもらい、意見をじっくり聞く。そこから無意識のバイアスを本当に多く学んだのです。まだまだ道半ばですが、ダイバーシティ&インクルージョンへの取り組みは必要不可欠です。


【書籍概要】
新刊「女性が共に、より羽ばたくために」
・書名:『女性が共に、より羽ばたくために』
・著者:The Dream Collective
・発売元:現代書林
・発売日:2021年3月19日
・価格:1430円(税込)

【ザ・ドリーム・コレクティブ会社概要】
・会社名 :The Dream Collective Global Pty Ltd
・代表者 :代表取締役 サラ・リュー
・設立年月日:2012年(オーストラリア
・業務内容:女性リーダー育成セミナー、ワークショップの企画・運営、コンサルティング

世界で5000名超の働く女性向けリーダーシップ開発のため、セミナーやワークショップなどを行ってきた外資系コンサルティング企業。2012年にオーストラリアで設立以降、オーストラリアシンガポール・東京・上海を拠点に、Google、Microsoft、AWS、アディダス、ユニリーバ、Yahoo!など250社以上のグローバル企業をクライアントに持ち、女性人材の育成に努めてきた。日本では2017年より本格的に始動し、NEC日産自動車コカ・コーラボトラージャパン、セールスフォー・ドットコムやアドビなどと長期的な研修プロジェクトを行っている。


■サラ・リュー(創業者 兼 代表取締役 35歳)

台湾で生まれるものの、教育システムに馴染めず両親とともにニュージーランドに移住。
好奇心が強く、冒険好きな性格のため、オークランド大学在学中、日本語を話せないにもかかわらず、全額奨学金支給で交換留学生として東京大学入学。ときには若手女性×オーストラリア在住のアジア人として差別や偏見を受けたことがきっかけで、The Dream Collectiveを起業。いまでは世界5か所に拠点を構え、トップ企業をパートナーに持つ。他にも、2017年より「G20首脳会議」加盟国の若手企業家が集結する「G20 YEA」にて豪州代表として出席、日本の内閣総理大臣閣僚会議の顧問やForbes賞の審査委員を務めるなどオピニオンリーダーとして活躍中。https://www.thedreamcollective.jp

配信元企業:THE DREAM COLLECTIVE GLOBAL PTY LTD

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