緑茶や麦茶、または紅茶など、私たちになじみのあるお茶以外にも、世界各地ではさまざまな「お茶」が飲まれています。例えば、近年清涼飲料水として発売されて人気となった「マテ茶」などは、中南米で愛飲されているお茶です。

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今回は、こうした世界各地で飲まれているお茶を紹介します。

プーアル茶(中国)
中国を原産とするお茶。日本でもよく飲まれているものなので、名前を聞いたことはあるでしょう。緑茶をカビで発酵させたものと、自然発酵させたものがあります。日本で飲まれている緑茶にはない体内の脂肪を分解する作用のある成分なども含まれているため、健康飲料としても扱われています。

●甜茶(中国)
甜茶(てんちゃ)は、バラ科などの植物から作られる甘いお茶です。茶葉を使用していないので、「茶外茶」といった分類がされる場合もあります。天然の甘味成分が入っているので、砂糖なしでも甘く感じる珍しいお茶です。

日本では「花粉症に効果がある」とのことで一時期ブームになりました。

●ラフマ茶(中国)
中国の西部で採れる「ラフマ」という植物から抽出されるお茶です。日本では「ヤンロン茶」という名前で流通しているので、こちらの名前を聞いたことのある人が多いでしょう。高血圧の改善などに効果があるとされています。

●苦丁茶(中国)
苦丁茶(くていちゃ)は、苦丁樹という木の葉を原料とするお茶です。少し苦味があり、中国の健康志向の人に人気です。苦丁茶だけで数種類あり、苦味や甘味などが異なるそうです。

●虫糞茶(中国)
虫糞茶(ちゅうふんちゃ)は名前のとおり、ガなどのふんを乾燥させて作るお茶です。高級茶の一つとされており、なかなか飲む機会はないでしょう。「虫のふんが偶然水の中に落ち、それを飲んだらおいしかった」、という伝承が残っており、それがきっかけで虫のふんでお茶を作ることになったとされています。

●ルイボス茶(アフリカイギリスなど)
ルイボスとは、アフリカの一部に自生するマメ科の植物。これの葉を乾燥させて抽出したものがルイボス茶です。アフリカだけでなく、イギリスなどでも健康茶として好まれています。そのまま飲むだけでなく、ミルクや砂糖を入れても飲まれています。

●バナバ茶(フィリピンなど)
フィリピンをはじめ、インドネシアなどアジアの熱帯地方に自生するバナバを原料としたお茶です。葉を乾燥させ、お茶にします。現地では、肥満などに効果のある飲み物として重宝され、フィリピンでは医薬用植物として扱われています。

●ギムネマ茶(インドなど)
インドなどで栽培されている「ギムネマ・シルベスタ」という植物を原料としたお茶です。インド以外では、中国や台湾などで栽培され、愛飲されています。健康茶として注目されているお茶なので、ダイエット目的で飲む人もいるそうです。

●コカ茶(ペルーボリビアなど)
南米の一部地域、ペルーボリビアなどでは、コカの葉を煎じて作る「コカ茶」が飲まれています。コカの葉は日本をはじめ、多くの国で規制されていますが、現地ではハーブティーの一種として親しまれています。

●ラペソー(ミャンマー
最後は、「食べるお茶」を紹介します。ラペソーはミャンマーなどで食べられているお茶の葉の「漬物」のようなものです。食べる際は、調味料で味付けをしたり、食材と混ぜたりします。ミャンマーでは日常的に食べられているもので、専門店などもあるそうです。

日本だけでも数多くのお茶がありますが、世界各地にもこうしたなじみのないお茶がいくつもあります。健康茶として日本でも手に入れることができるものもあるので、気になる種類があれば試してみるといいですね。

(貫井康徳@dcp)

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