柿木義一さん作成のコンピュータ将棋ソフトの最新版「柿木将棋IX」が昨年12月、Vectorにて1050円という驚きのプライスで発売されました。このニュースは将棋ファンに大きな衝撃を与えました。

http://www.vector.co.jp/soft/winnt/game/se505030.html

柿木義一さんが開発された「柿木将棋」の棋譜フォーマットであるki2形式やkif形式はもはや将棋界の業界標準となっており、プロ間の対局においても日本将棋連盟のインターネット棋譜中継や棋譜データベースでは標準形式として日常的に使用されています。また、詰将棋ルーチンの正確性から、詰将棋作成の余詰検討としても利用され、将棋ツールとしてプロアマ問わず幅広く利用されています。

この柿木将棋の新バージョン「柿木将棋IX」の発売が将棋ファンに衝撃を与えた理由についてはいくつかあります。

まずは、その価格です。ひとつ前のバージョンに当たる「柿木将棋VIII」はエンターブレイン社からパッケージ版で税込み9240円で発売されました。Vectorで取り扱っている新バージョンは1050円ですから、およそ84%引きの価格に改定されたのです。また他社製の同等機能を誇る将棋ソフトと比べても破格のプライスです。

次に、前作の「柿木将棋VIII」から機能を削除することなく、純粋なアップデート版であることです。しかも前作よりも思考ルーチンがパワーアップし、旧バージョンでこれまでに解けなかった超手数の詰将棋にも解答できるようになりました。棋譜データベース詰将棋データベースも収録されています。これまでどおり、将棋のためのオールインワンツールとしてはトップの座を維持し続けています。

もちろん、コンピュータ相手の対戦や棋譜の検討解析など、基本的機能が揃っています。

第2局がまもなく始まる王将戦、3月から始まるプロ棋士対コンピュータ棋戦「第3回電王戦」をより楽しむために、導入されてはいかがでしょうか?

※この記事はガジェ通ウェブライターの「tmksStyle」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?