フジテレビを傘下に置くフジ・メディアホールディングス(フジ・メディアHD)が放送法の外資規制に違反していた可能性があることについて、武田総務大臣は6日、徹底的な調査を指示した。

【映像】フジ・メディアHD、外資規制違反の疑いでどうなる?

 フジ・メディアHDは2012年から2014年にかけて、外国資本の比率が議決権ベースで20%を超えていた可能性があり、放送法で定められていた外資規制に違反していた疑いがある。武田大臣は徹底的な調査を指示した上で、すべての主要な放送事業者に対し外資規制違反がないか確認を求めることも明らかにした。

 この問題で今何が焦点になっているのか。テレビ朝日政治部の小野孝記者が解説する。

Q.フジ・メディアHDの問題点は?
 放送法の外資規制では、外国人が会社の株を買う場合に保有比率を20%未満に抑えなければならない、この20%を超えてしまう場合には議決権を20%未満に抑えないといけないということが決められている。今回、フジ・メディアHDは議決権ベースで20%を超えていたというのが違反の内容。親会社と傘下の制作会社で株を相互保有していて、その分は相殺されて議決権は少なくなるはずなのに、カウントせず多いままにして報告してしまったので、結果的に外国人により多い議決権を与えてしまった。

Q.そもそも外資規制とは?
 安全保障上の理由。水道や鉄道のインフラ、原発といった生活に密着したものを外国に乗っ取られてしまうと大変なことになるので、そこは国益、自国民の利益を優先するというのは当然のこと。電波も当然、全国的に一斉に放送できる影響力が大きいものなので、外国資本の持ち株と議決権で二重の規制をかけている。

Q.外資規制に違反するとどうなる?
 認定の取り消し。ただ誤解してはいけないのは、フジ・メディアHDが持株会社としての認定は取り消されたとしても、傘下にいる地上波フジテレビBSフジラジオニッポン放送などはそれぞれで免許を取っているので、直ちにそれが取り消されるという話ではない。放送免許は5年で切れ、その度に免許を取り直すが、それはそれぞれのメディアがやっている。

Q.東北新社の認定取り消しとの違いは?
 東北新社の場合は、事業を承継した子会社東北新社メディアサービスの認定が取り消され、提供する衛星放送の一部が5月1日から見られなくなる。フジ・メディアHDの場合は地上波フジテレビを狙った話ではないので、大きな違いがある。

Q.フジ・メディアHDの認定取り消しの可能性は?
 6日朝の閣議後の会見で武田総務大臣に聞いたが、「事実を掌握していないので、確認してから」だと。事実を掌握していないはずはないが、はっきり言わないので総務省も対応を決めかねている。ただ、これまでの経緯を見ると取り消しになる可能性はほとんどないのではないか。違反した可能性があるのは期限の切れた古い免許の話で、今回の免許では何も違反はしていないので、そこの影響はないと思う。

Q.フジ・メディアHD以外の放送局は大丈夫
 問題ない。フジテレビの場合は保有率で30%を超えていて、日本テレビホールディングスも23%を超えているが、その2局は議決権を20%未満に抑えているということで問題ない。TBSは14%、テレビ朝日は11.75%、テレビ東京は5.66%なので問題ない。

ABEMA/『倍速ニュース』より)
 
「地上波のフジテレビの免許が直ちに取り消されるという話ではない」 フジ・メディアHD、外資規制違反疑いでどうなる?