全世界的に人気の鳥山明氏原作の『ドラゴンボール』。スペインでは1990年にアニメが放送されて一大ブームになりましたが、当時からその暴力性について批判されていました。

バレンシア州の日刊紙『El País』が報じたところによると、同州の公共テレビが男女平等や教育上の観点から「シリーズを再プログラムすることは難しい」として、『ドラゴンボール』のアニメの再放送の見送りを決定したと伝えています。

同紙で「ブルマやチチのような女性キャラクターの表現が、ステレオタイプで性差別的」と理由が説明されていますが、ネットでのスペイン人からは「愚かな決定だ」「何に怒っているのか全く分からない」という投稿が多数寄せられており、「ブルマは地球上で最も高い知能を持つ女性でベジータも敵わない」「チチには悟空も逆らえない」「人造人間18号はそこらの男たちより強かったじゃん」といった声も上がっていました。

「これだからテレビはダメだ」「全世界的なポリコレにはうんざり」「フェミニズムは社会にとって悪影響」といった反応が多数あった一方で、「確かに暴力的だし際どい描写も多い」と理解を示す声があった『ドラゴンボール』の再放送取りやめ。マンガもスペインだけで累計2000万部を超えるヒットとなっているだけに、他人事ではないと考えている人が多い印象ですが、バレンシア州以外の地域でも追従するように求める動きもあり、今後の展開に注視したいところです。

Dragon Ball’ rechazada en la Comunidad Valenciana_ À Punt no repondrá el anime por _la legislación de género y los códigos de valores de contenidos infantiles (Espinof)
https://www.espinof.com/series-de-ficcion/dragon-ball-rechazada-comunidad-valenciana-a-punt-no-repondra-anime-legislacion-genero-codigos-valores-contenidos-infantiles [リンク]

「ブルマにはベジータも敵わない」「18号は男たちより強いじゃん」 スペイン・バレンシア州『ドラゴンボール』再放送見送りに異論続出