中国のポータルサイト・百度に14日、「日本の高齢者ケアモデルは、学ぶに値する」とする記事が掲載された。

 記事は、現在多くの先進国において低出生率に伴う人口の高齢化が発生していると紹介。中でも日本の状況は突出しており、高齢化社会対策として日本政府が様々な助成策を打ち出したり、公務員や会社員の定年退職年齢引き上げ、再雇用制度などが実施されたりしていると伝えた。

 また、日本では少子化を食い止めるための出産奨励政策を数多く発表し、子づくりに対して手厚い補助を打ち出しているとする一方で、それでもライフスタイルや価値観の多様化に伴って出生率低下に歯止めがかかっていないとした。そして、少子高齢化は労働力不足とともに、高齢者のケアを行う家族の不足という問題を招いており、この問題を解決すべく日本では自活できない高齢者向けのケア施設が数多く設置、運営されていると紹介した。

 その上で、同じく高齢化が急速に進んでいる中国においても、大都市を中心に高齢者の面倒を見る人が不足しており、一人で過ごす高齢者が法外な値段の健康食品を買わされるなどの詐欺被害も後を絶たないと指摘。日本で推進されている高齢化対策や、高齢者ケア施設設置の取り組みは、中国社会が学ぶに値するものだとの見方を示している。

 記事は、最近では日本に学び、都市部にお年寄りが快適に過ごすことのできるケア施設を設立する企業が増えていると紹介。高齢者ケア施設産業はまだまだ始まったばかりの産業であり、特に大都市を中心に非常に大きなニーズがあるとし、施設を増やすとともに、専門人材の育成も待たれると伝えた。そして、最後に「日本には、まだまだ学ぶに値する場所が多いのである」と結んだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

高齢者を守るために、このサービスを日本から学ぶに値する!