中国では食の安全に対する関心が非常に高いものの、安全問題はなかなか解決できていないのが現状だ。そんな中国からすると、日本の学校で提供される給食を見ると格差を感じるようだ。中国メディアの騰訊はこのほど、日本の学校給食について紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本の学校給食を紹介した動画の内容を紹介した。この動画の主旨は、給食でいかに浪費を防いでいるかを伝えることにあるようだが、中国人にとっては学校給食の「厳密さや食の安全」の方に心を打たれるという。

 例えば、給食室では「一滴の水も残さない」との厳格な決まりがあると伝えた。水滴は給食室内の温度や湿度を上げ細菌が増殖するためだと説明している。この学校では5人の調理員が3時間で生徒全員分の給食を作るが、前日に野菜を切っておくことはせず、すべてその場で作り、分量を秤で量ってクラスごとに分けると紹介した。中国だったら時間節約のために前日に野菜を準備し、目分量で分けるところだと違いを指摘している。

 また、給食の時間になると子どもたちはかっぽう着を着て自分たちで準備をし、配膳をすると紹介した。余りが出た場合はじゃんけんで誰がもらうかを決めて浪費しないようにしているほか、食後も自分たちで片づけを行い、牛乳パックはきれいに洗って回収すると伝えた。

 それで記事は、日本の給食の様子を見ると、「先進国が進んでいるのは経済だけではなく、素養や最低ラインの面でもずっと進んでいることがよく分かる」と結んだ。中国は経済の総量こそ大きく世界第2位となったが、子どもたちが口にする食事1つとっても安全が確保できないのが現状であり、日本との差は非常に大きいと言えるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の学校給食を見たときに中国人が感じる「格差」とは=中国