帝国データバンク4月12日に発表したところによると、新型コロナウイルス関連倒産は昨年2月からの累計で1301社に上るなど、雇用や収入への不安が続いています。

俗に「公務員会社員に比べて安定している」と言われることが多いですが、それは本当なのでしょうか。今回は、公務員会社員の給与実態について比較したいと思います。

公務員の平均給与月額は約40万円

総務省が行った「令和2年地方公務員給与実態調査」の結果によると、全地方公共団体公務員(全職種)の平均給与月額は412,070円(諸手当含む)です。

平均年齢が42.1歳であることを考えると、良い待遇であるという印象を受けますし、指定都市特別区などの公務員の平均給与月額はこの金額をさらに上回ります。

夏と冬のボーナスを加味すれば年収は600万円超になるので、平均的な公務員の待遇はかなり恵まれていると感じる人も多いのではないでしょうか。

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会社員の平均月額は約30万円

一方、厚生労働省が行った「令和元年賃金構造基本統計調査」の結果によると、会社員(短時間労働者以外の労働者)の月額賃金は平均307,700円でした。男女別では、男性338,000円、女性251,000円となっています。

全体の平均年齢は43.1歳で、先ほどの公務員の平均年齢とほぼ同じであることから、同年代の公務員会社員を比べると、公務員のほうが月10万円ほど多く収入を得ていることになります。

民間企業の中にはボーナスの支給が年1回だったり、そもそもボーナスがない企業もあることを考えると、年収換算では公務員のほうが大きく上回っていると言えそうです。

大企業では公務員とほぼ同じ水準

ただ、民間企業の場合は、企業規模や学歴、性別によって給与額に大きな差があることも事実です。

令和元年賃金構造基本統計調査」では、企業規模別や学歴別での賃金の調査も行っています。たとえば、公務員の平均年齢42.1歳が含まれる「40~44歳(男性)」で抽出した月額賃金は以下の通りです。

また、同年齢層での学歴別の月額賃金は次の通りです。

全体の平均額で比較すれば公務員の給与額ほうが上と言えそうですが、学歴や就職先などによって民間企業で得られる収入額は大きく変動することがわかります

安定感の公務員、可能性の会社員

公務員は基本的に年功序列の世界で、自分の力で収入を増やそうと思ってもなかなか難しいと言われます。

一方、会社員は、努力して人より早く昇進や昇給ができれば、同年代の平均よりも高い給与額を得られる可能性は十分にあります。また、転職をすることでステップアップしたり、副業をすることで収入を増やしたりすることも可能です。

伸びしろは少ないものの安定感のある公務員と、努力次第で収入を増やせる可能性のある会社員。どちらに魅力を感じるかによって「どちらの待遇のほうがいいか?」の答えは変わってきそうです。

なお、会社員は転職によって収入を増やせる可能性がありますが、転職を繰り返していると退職時にもらえる退職金が少なくなってしまうというリスクもあります。

その点、公務員は確実に退職金をもらうことができるので、老後の安心感という点においては会社員を上回っていると言えるかもしれません。

筆者の仲の良い飲み友達には、公務員になった人もいれば民間企業に就職した人もいます。お酒が進むと決まって相手の境遇がいかに勝っているか延々と愚痴をこぼし始めるので、公務員会社員もお互いに「隣の芝生は青く見える」ということなのかもしれませんね。

まとめ

公務員会社員、どちらのほうの待遇が上かについては一概に言うことはできませんが、少なくとも公務員のほうが安定しており、会社員はより個人の実力次第ということが言えそうです。どちらを良しとするかは人それぞれですが、その時の経済状況や社会情勢も反映されることでしょう。

公務員会社員、どちらの道を選ぼうかと悩まれている方は、双方のメリットデメリットについて事前にしっかりと理解しておく必要がありそうです。

参考資料