―[絶対夢中★ゲームアプリ週報]―


◆「馬が美少女に見える!」

 2月24日に配信が始まった競馬アプリウマ娘リティダービー』が大ブレイクしています。配信から1ヵ月半でなんと500万DLを突破! 『ウマ娘』効果で配信元のサイバーエージェントだけではなく、なぜか東京都競馬(東1・9672)の株まで高騰を見せています。

 先日行われたG1桜花賞も昨年より30%増の馬券売上182億円となり、奇跡の白馬・ソダシ効果に加え、「『ウマ娘』効果も大きかった」との声もチラホラ。

 この『ウマ娘』が評価されている理由は、育成の面白さ、キャラのかわいさ、グラフィックの質の高さといろいろありますが、特筆すべきは実際の競馬の逸話が随所に折り込まれている点。制作陣の競馬への愛が感じられ、ゲームからリアルな競馬へと興味が広がる内容となっています。

「競馬は推しを100円で応援できるからありがたい」「ウマ娘の影響で競馬中継を見始めた。馬が美少女に見える!」「10連ガチャと同じくらい馬券も興奮する」といった、『ウマ娘』をきっかけに競馬を始めたと思われるゲームファンの感想もSNSを中心にあふれています。

 こうした「競馬ゲームリアル競馬」の図式は『ウマ娘』から始まったことではなく、かつての競馬ゲームギャンブルとは異なる視点で、新たな競馬ファンを生んできました。今回のコラムは主な競馬ゲームの歴史をざっと振り返っていきたいと思います。

◆~競馬ゲームの歴史をたどる~ ファミリージョッキー

ナムコ1987年

 まず、ファミコンの競馬ゲームルーツといえばナムコファミリージョッキー』(1987年)。馬を操作してレースで勝ち進んでいくアクションで、競馬をカジュアルな方向性で広めたのが最大の功績。馬券を購入して所持金を増やすモードもあり、4人で予想することもできました。平地のG1が障害レースになっているなど、リアルとは異なる部分も多いですが、今遊んでも楽しいタイトルです。

ベスト競馬・ダービースタリオン

アスキー1991年

 そして中高生のゲームファンリアル競馬に引き込んだタイトルといえば、1991年に初代がファミコンで登場し、以降人気シリーズとなった競走馬育成シミュレーションダービースタリオン』。

 1990年に日本中が感動したアイドルホースオグリキャップ有馬記念ラストランがあり、リアルな競馬シーンも盛り上がっていましたが、『ダービースタリオン』はさらに奥深い競馬の魅力を伝えました。

 レースのローテーション決めや調教などコンディション作りと、血統理論に則った配合がゲームの核。『ダビスタ』にハマった中高生から「牧場に配合の組み合わせを指示する手紙が届いた」といったエピソードも記憶に残っています。シミュレーションゲームとしては『ウイニングポストシリーズや『ダビつく ダービー馬を作ろう!』シリーズヒットしました。

ギャロップレーサー

テクモ1996年

ダビスタ』の成功をきっかけに、競馬がゲームの1ジャンルとして確立します。ジョッキーとなって馬に騎乗するレースゲーム的なアプローチとしては、テクモギャロップレーサー』(アーケードPS11996年)が草分け的存在。BGMもノリがよく、直線で他馬を抜き去る爽快感は抜群でした。

 その後コーエーから『ジーワンジョッキー』(PS11999年)、アーケード向けには実際に馬型シートにまたがって操作するナムコファイナルハロン』(1997年)なども登場しています。

ダービーオーナークラブ

セガ/1999年

 アーケードの大型筐体で一世を風靡したのがセガの競馬育成シミュレーションダービーオーナークラブ』(1999年)。競走馬を育成し、レースパートでは複数のサテライトで同時に出走して、ムチなどのボタンを押して対戦するという内容でした。カード競走馬の記録を保存できるのも当時としては目新しく、ブームとなりました。

スターホース

セガ/2000年

 アーケードでは同じくセガの『スターホース』(2000年)も競馬メダルゲームの歴史の転換点。それまで競馬メダルゲームではセガ『ロイヤルアスコットシリーズコナミ『GI』シリーズなど、馬の人形が走っていましたが、それを廃し、大画面で馬を走らせ、演出も豪華になりました。

 その後『スターホース』は着々と進化を重ね、競走馬育成ゲームとしても熱く支持されました。アニメみどりのマキバオー』とのコラボリアル二次元の融合を行うなど、独自の道も歩んでいます。『ウマ娘』とのコラボも実現可能性は高そうです。

 一気に競馬ゲームの歴史を振り返ってきました。これらレジェンド競馬ゲームと肩を並べる存在となった『ウマ娘』。今後コラボなどでどのような展開を見せていくのか? そして、リアル競馬は再び社会現象化するのか? ふつふつと湧き上がる熱気を感じます。

<文/卯月鮎>

【卯月鮎】
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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個性ある競走馬を操作する楽しさがあった