正論で詰められましても……

正論で詰められましても……

セクハラパワハラをはじめ、ハラスメントにはさまざまな種類がある。最近では、正論をぶつけることにより相手の気持ちを追いつめるハラスメント、いわゆる”ロジハラ”被害に遭う人が増えているようだ。

都内の20代男性(その他/正社員/年収500万円)は「正論が常に正しいとは思いません」と切り出し、前職でのロジハラエピソードを打ち明けた。男性は「残業のことで一悶着ありました」と振り返る。(文:大渕ともみ)

「『残業するなって言われているのに!』とわざわざ大きい声で言われた」

以前男性が勤めていた会社は残業をよしとしない社風だったが、ロジハラを受けた日、男性は業務命令により残業していた。

「当時の私は一番若手で、ITに多少詳しかったこともあり、パソコンの設定やトラブル対応の仕事を任せてもらっていました。その日は、パソコンのOSの有効期限が切れるタイミングが迫っていたため、早急に入れ替えするよう命じられたのです。定常業務もあるので、どうしても残業して作業するしかありませんでした」

しかし、周りの目は冷たかった。男性は「何が何でも残業せずに帰っていた隣の部署の人から『残業するなって言われているのに!』とわざわざ大きい声で言われたんです。たしかに業績低下の背景から、残業時間を減らす指示が出ていました。だから正論ですけど……」と憤る。

「やらなくてはいけない緊急の内容だから、何を言われてもやりきるしかない。そう思い、残業時間を過少申告して、黙々と作業しました」

男性が定時退社していれば、パソコンのOS更新ができず、業務に支障が出ていただろう。もちろん、会社側のマネージメントに一番問題があるのだが、男性を一方的に批判することはできないはずだ。

「『エビデンスは何ですか?』と言いたがる人が増えていますね」

都内の30代男性(正社員/年収600万円)は「若手からの”逆ロジハラ”にうんざりさせられています」と明かす。企画職という仕事柄、会議の機会が多い男性。「ロジック立てしたプレゼンや企画に説得力があるのは当然のこと」と前置きしたうえで、

「新しい企画を始めるときの会議で、『それ、ソースは何ですか?』『エビデンスは何ですか?』と言いたがる人が増えていますね。特に、自分を優秀に見せたい若い人に多いように見受けられます」

と辟易する。男性は「まだ統計やデータとして世の中に存在しないことについて、さまざまな立場の人の考察を聞くために行っている会議です。既存の統計があるなら、わざわざ会議なんて開かず、インターネットで調べて終わりですよ」といい、

「何でもかんでも、ソースエビデンスという言葉を使えば、『頭が良いと思ってもらえる』と考えている人が多いですね(苦笑)」

と”逆ロジハラ”を働く若手の心理を見透かした。単なる「正論っぽい」発言はロジックとして成立しない。もはや”ロジハラ”ですらない”迷言”といえるかもしれない。

※キャリコネニュースでは引き続き
ロジハラ被害談のほか「電話対応が苦手な人、苦手だった人」「努力は必ず報われる」?などのアンケートを募集しています。

若手社員の逆ロジハラにウンザリ「エビデンスという言葉を使えば、“頭が良いと思ってもらえる”と考えている人が多すぎ」