30歳のトランスジェンダーの女性は今から3年以上前、危険を承知のうえで顔に工業用シリコンを注入した。ふっくらした女性らしい顔に憧れてのことだったが、女性の顔は施術直後に腫れ上がり、今では頬が垂れ下がってしまったという。『Observatório G』『The Sun』などが伝えた。

ブラジル南部リオグランデ・ド・スル州北部にある自治体パソ・フンドに住むジュジュ・オリヴェイラさん(Juju Oliveira、30)は2017年、あるクリニックで頬、鼻、顎全体に約250ミリの工業用シリコンを注入してもらった。しかしその直後、ジュジュさんの顔は大きく腫れ、頬は時間とともに垂れ下がった。

トランスジェンダーで元はエスコート・サービスの仕事をしていたというジュジュさんは「クリニックは違法で、施術の責任は自分にあることは分かっていたの。でも腫れ上がった顔は元に戻ることはなく、頬は次第に垂れ下がり、周囲からの心無いいじめが始まったのよ。私を昔の子供番組のキャラクターで、頬が垂れ下がった『Fofao』と呼ぶ人もいたわ」と精神的に追い込まれていったことを明かした。

そんなジュジュさんがInstagramに登場したのは昨年8月で、地のままの自分をカメラで撮影し「街で酷い言葉をかけたりするのは止めて! 私をリスペクトして」と訴えた。また施術前の写真を何枚も投稿し、翌月にはクラウドファンディングサイトで「シリコンを取り出す手術をしたい」と訴え、寄付を募った。

しかし手術代として約87万円(45000レアル)の目標に対し、実際に集まったのは約39万円(20000レアル)で、ジュジュさんは約2か月前に3万8千人のフォロワーを抱えるInstagramに次のように綴った。

「手術代が集まらないから、手術は止めたわ。寄付金サイトは閉鎖したの。私は間違いを犯した。でも今、私を苦しめているのはシリコンではなく偏見よ。街でからかわれると、悲しくなるの。どうか、私をこれ以上いじめないで!」

こうしてジュジュさんは地元メディアに取りあげられるようになり、施術前後のギャップに驚愕する人が続出した。多くの人が昔の面影が全くないジュジュさんに同情し応援コメントを残す一方で、「手術のために寄付したお金を今年2月、バイクの購入に使ったのではないか」「集めたお金は返すべき」といった指摘が届くようになった。

これに対しジュジュさんは「集まったお金はある機関に寄付した」と説明し、「手術ができなくなって悲しいし、健康にも問題があるの。できればSNSで寄付を続けてくれると嬉しいわ」と述べて理解を求めた。

なおジュジュさんのInstagramには「人が何と言おうと、気にしないことよ」「早くいい医者が見つかるといいね」といった声のほか、「自業自得」「これは酷いね」「なぜ危険とわかっていて手を出したのか」「3年以上前に入れたものだったら、もう手遅れなのでは?」「きれいな顔をしていたのに、なぜ?」「今後はもっと酷くなるのでは?」といった厳しいコメントが寄せられている。

ちなみに2019年にはアメリカで、豊胸でシリコンを片胸に2つずつ入れた女性が話題となったシリコンバッグを2つ入れるのはインプラント製造会社が禁止しており、女性は首の痛みや頭痛に悩まされるようになり、胸の形も変わったことで摘出手術を受けたという。

画像は『Juju Oliveira 2020年8月29日付Instagram「Eu Era Asim」』『The Sun 2021年4月16日付「AN’T FACE IT Trans woman who injected industrial silicone into her face forced to live with droopy cheeks as she can’t afford £6k op」(Credit: Newsflash)』『Daniel Arenson, Sci-Fi & Fantasy Author 2018年8月7日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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