そんな言い方しなくても……

そんな言い方しなくても……

炸裂するブラック企業の攻撃に耐え切れず、短期間で職場を去ってしまう人は多い。神奈川県の40代女性もその一人。女性は以前、とあるコーヒーショップを研修中に退職しており、その時のエピソードをキャリコネニュースに寄せている。

「そこはまだオープン前の新店で、私は研修5日目に採用担当者に退職の旨を伝えました。その際に優しい言葉をもらったが、もう限界だと思ったので辞めました。今はあのLINE攻撃から解放され、それが『こんなに楽なんだ』と実感しています」

今回は、この女性の投稿を中心に見ていこう。(文:鹿賀大資)

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「若い子が多いから早くLINEに慣れて」

女性は飲食業界の経験がなかったものの、採用担当者からやる気を認められ、採用にいたった。前職を辞めた理由がLINEでの中傷だったこともあり、採用担当者も「今後の連絡は電話でしましょう」と女性を気遣ったという。ところが連絡をしてきたのは別の担当者で、そこから数々の信じられないことが女性の身に降りかかってきた。

「その担当者から『机の上に電話を置いて、今から言う操作をしてください』と言われ、無理やりLINEを交換するハメになりました。騙されてATM送金してしまう高齢者も、こんな風にされたのかなと思うほど。そしてLINEは昼夜問わず、ガンガンに入ってきました」

LINEによる連絡は一方的で、研修やマニュアルなどの内容ばかりだったという。深夜~早朝の時間帯にも複数のメッセージが入り、それで夫も目を覚ましていたほど。女性は深夜のLINEを控えるよう促したが、会社からは「若い子が多いから早くLINEに慣れて」と返されてしまう。担当者に話が通じない場面は、ほかにもあったという。

「研修で用意するものを聞いた時には、『カラダ1つで笑』と返信されました。翌朝9時の出勤にもかかわらず、前日の22時に『無地の白Tシャツ、黒いズボンと靴を用意して』とのLINE。さすがに私も『間に合わない』と返信すると、『持っていない人がいるとは思わなかった笑』と返されてしまい……」

「また食材を無駄にしてもったいない」

20代の男性店長も曲者だった。初回研修の際、その男性店長は女性に対し「この歳まで飲食未経験なんて、今まで何やってたの」と言い放った。さらに女性がコーヒーを作り終えると、その店長は「こんなコーヒーだと豆やミルクがかわいそう」と何度も繰り返した。

「彼にマシンからの製造工程を教わりましたが、最初に『コーヒーを作るのは初めて』と言っていたのに。2度目のコーヒー作りは、本部の社員に優しく教えてもらい、なんとかできるようになりました」

女性が安堵したのも束の間、再び例の男性店長から「少しは進歩できたかと思ったら、また食材を無駄にしてもったいない」と辛辣な声をかけられてしまった。結局のところ、この心ない発言が退職の決定打となった。

ほかには、

「拘束時間が長すぎるから、バーの店員を1日で辞めた。」(20代女性/大阪府
「病院給食を3か月で退職したことがある。仕事内容のきつさと、人間関係に耐え切れなかった」(50代女性/熊本県
「製造業を1週間ほど。お昼の時に弁当箱が開かなくて焦っていたら、ベテラン族からクスクスと笑われた」(40代女性/栃木県

といった声も寄せられていた。

※キャリコネニュースでは引き続き仕事を即効で辞めた人のほか「電話対応が苦手な人、苦手だった人」「努力は必ず報われる」?などのアンケートを募集しています。

コーヒーショップを研修5日目で辞めた女性 「こんなコーヒーだと豆やミルクがかわいそう」と言われ……