コロナ不況や相次ぐ増税による収入減に苦しんでいるサラリーマンも多い。これまで資産運用をしてこなかったのに「コロナで収入が減った分を投資で補いたい」と考えるケースも増えている。

 そんな今、好調な相場を背景に保有銘柄の10倍高達成を連発しているサラリーマン投資家がいる。その名は愛鷹(@minobouz)。相場の果てより、この日経平均3万円時代に降臨した人物だ!

マネ得
写真はイメージです(以下、同じ)

テンバガー狙いの超分散投資

 4月に入って日経平均は再び3万円台を回復。NY市場に連れ高する格好で、底堅い展開が続いている。そんな上げ相場で着実に資産を増やしているサラリーマン投資家の一人が愛鷹氏だ。

「レバレッジはかけず、テンバガー(10倍高)するのを長期的に待つ。このやり方で資産は2億5000万円まで増えました」

 愛鷹氏の投資法は「テンバガー狙いの超分散投資」。絨毯爆撃するかのように、数多の大化け期待銘柄に資金を投じてきたという。

2020年の1年間で19社がテンバガーとなり、通算では58社がテンバガーを達成しました。毎月の給料は生活費を除き、ほぼすべて株へ投資し、今のポートフォリオは800銘柄超になりました」

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長期にわたって10001800円のボックス相場にあることに注目して、1000円割れの水準では買い増し。株価下落時も急落しにくいクッション銘柄として長期保有する
 そこまで分散する理由とは?

「集中投資で失敗した経験があるためです。有望な銘柄は安値で買い増すこともありますが、目安は1銘柄20万円程度。最大でも50万円まで。これまで6000万円近くを投じて800銘柄に増やしましたが、まだ買いたい銘柄リスト100社残っています」

テンバガー候補はどう探す?

 1銘柄当たりの投資額は小さいため、損切りはほとんどしない。徹底して値上がりを待つのが愛鷹氏のスタイル

「10年かけてテンバガーになる銘柄もあります。2012年アベノミクス直前に買った日進工具も今年に入って10倍に。小径エンドミルという切削工具のトップシェア企業で、独自の強みを持ち、基幹産業を裏で支える点に注目して買った銘柄でした」

 株を始めて2番目に買ったコシダカHD(「カラオケまねきねこ」の運営企業)がテンバガーとなってから9年連続でテンバガーを獲得してきた愛鷹氏。その候補はどう探すのだろうか。

まずは『5倍になる銘柄』を探すこと。5倍までは増収増益やテーマ化して火がつけば達成できますが、10倍になるかどうかは会社がどれだけ株価対策に注力するかにもよる。運の要素も強いので、数を打つしかない。そのために仕事が終わってから寝るまで見ているのが適時開示情報です」

2ケタ増益を続ける「5倍高期待銘柄」を選別

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さまざまな業態飲食店を展開する同社は、コロナ禍で前期業績は落ち込んだものの、ロードサイドを中心に展開する独自性もあって今期はV字回復期待あり!
 数ある適時開示の中でも、まず着目するのは決算短信。1日に何十社と発表される日もあるが、増収増益企業だけをスクリーニングして、添付資料の定性分析に目を通す。一社にかける時間は数秒から数分だという。

「理想は10%以上の増益が続いていること。20%増益が9年続くと利益は5倍になり、理論上は株価5倍が期待できる。単年でポンと50%に跳ね上がるような会社より、モノタロウのようにコツコツと連続増益を続ける会社がいい」

 3年程度を見通した中期経営計画(中計)も重要なヒントになる。

「5年後に予想される利益から株価水準を計算できます。もちろん中計どおりにいくとは限りませんが、その実現性を測る指標が『中計発表直後の第1四半期決算』。ここで利益が上ブレしていれば、中計の数字が前倒しで達成される可能性が高まります」

テンバガーを狙うなら時価総額の小さい銘柄

 加えて重要なのは事業の将来性。

「下げたら買いたいと思っているのは半導体関連。この先、EV(電気自動車)も5GもAIもすべて半導体ありきですから成長性は高い。レーザーテックなどはその代表格。テンバガーになるような銘柄はなにかのきっかけで下がっても、そこが押し目となり伸びていく傾向があります」

 ただ、半導体関連は時価総額が大きい。テンバガーを狙うなら、時価総額の小さい銘柄だ。

「人材関連も注目する業種のひとつですが、ギグワークスの時価総額は200億円、ランサーズ100億円。いずれも時価総額はまだ小さいですが、1000億円程度までのポテンシャルはある会社。ギグワークスは直近四半期も強い数字でしたし、ランサーズは赤字ですが黒字転換する予想。5月に出る通期決算が注目となります」

 こうした原石を拾い集めて愛鷹氏はポートフォリオに加えていく。

「資産は順調に増えていますが、理想は自分年金の構築。資産額よりも配当を意識しています。今は年間300万円程度。目標は年1000万円なので、まだまだです」

 贅沢はせず趣味は山、島、秘境へ自転車で旅行することだという愛鷹氏。今回は密かに注目するテンバガー期待銘柄を選別してもらった。その銘柄と投資スタイルを参考に、レッツ・テンバガー!

愛鷹氏注目のテンバガー期待銘柄10選

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ランサーズ(東M・4484)】
株価702円/単元株数100株/年初来高値823円/PER1096倍/PBR6.15倍/配当利回り0%
フリーランスの業務斡旋。今期黒字転換を見込み、上昇期待大

リスクモンスター(東2・3768)】
株価1222円/単元株数100株/年初来高値1688円/PER22.7倍/PBR1.71倍/配当利回り1.1%
与信管理サービス。銘柄選択に定評ある光通信が大株主にあり

チャーム・ケア・コーポレーション(東1・6062)】
株価1313円/単元株数100株/年初来高値1488円/PER28.5倍/PBR4.77倍/配当利回り0.69%
老人ホームを展開。コロナ禍でも増収増益を継続中

オークファン(東M・3674)】
株価1843円/単元株数100株/年初来高値2830円/PER23.8倍/PBR2.79倍/配当利回り0%
在庫の最適化事業と商品流通プラットフォームの2軸がともに好調

グレイステクノロジー(東1・6541)】
株価3275円/単元株数100株/年初来高値3490円/PER109倍/PBR31.8倍/配当利回り-%
AIを駆使して業務機マニュアルを作成。進捗率から業績上振れ期待

【ギグワークス(東2・2375)】
株価1028円/単元株数100株/年初来高値1200円/PER29.7倍/PBR5.22倍/配当利回り0.78%
店頭販売員の派遣など営業支援を行う。直近四半期は4倍増益

【Lib Work(東M・1431)】
株価877円/単元株数100株/年初来高値1115円/PER74.8倍/PBR9.63倍/配当利回り0.5%
九州地盤の住宅メーカーコロナ禍による地方移住の促進にも期待

【日本M&Aセンター(東1・2127)】
株価2990円/単元株数100株/年初来高値3545円/PER93.5倍/PBR22.7倍/配当利回り0.42%
九州地盤の住宅メーカーコロナ禍による地方移住の促進にも期待

【ケア21(JQ・2373)】
株価3030円/単元株数100株/年初来高値3665円/PER16.9倍/PBR2.4倍/配当利回り1.49%
関西で介護施設を展開。3月に株式分割を実施し、株主優待も拡充

【Mマート(東M・4380)】
株価1091円/単元株数100株/年初来高値1240円/PER43.4倍/PBR5.47倍/配当利回り0.92%
BtoB食材サイト運営。5期連続で最高益。今期も最高益更新を予想

※株価、PERなどのデータは’21年4月8日時点

<取材・文/高城 泰(ミドルマン) 図版/ミューズグラフィック

【愛鷹】
サラリーマン投資家。’08年に投資を始め、昨年までに58銘柄でテンバガー達成。共著に『おうちトレードで億り人! 知識ゼロからの株必勝法完全ガイド』

【週刊SPA!編集部】



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