群馬県前橋市表町のJR前橋駅北口で進んでいる第1種市街地再開発事業で、前橋市内初となる免震タワーマンションの名称が「ブリリアタワー前橋」と決まった。前橋駅前のランドマークとなるだけでなく、公共・商業施設を併設し、駅前に新たなにぎわいをもたらす複合開発で、2024年の完成を目指している。

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 建物は鉄筋コンクリート一部鉄骨地下1階、地上27階建て延べ約2万9,000平方メートル。3階以上の住宅部分は2LDKから4LDKの間取りで、総戸数203戸。パーティールームやキッズルーム、各階のごみ出しステーションなど共用施設と約210台分の駐車場を備える。高さ約93メートルは前橋市内では群馬県庁舎に次ぐ高さとなる。

 耐震性能を向上させるため、基礎免震構造を採用した。建物の外観は赤城山を思わせる大らかなシルエットと前橋市を象徴する赤レンガ調のタイルを使用、地域の特性をイメージしている。

 1階は商業施設とする。入居する店舗はまだ明らかにされていないが、県都の駅前にふさわしいにぎわいづくりに貢献する方針。2階は前橋市の子育て支援施設が入る予定。四方が道路に面した開放的な敷地の周囲は、デッキ広場と並木道を設け、住民らの憩いの場所として活用する。

 建設場所は前橋駅北口ロータリーなど駅前広場に面した場所で、駅の改札口から歩いて2分の至近距離にある。災害時には帰宅困難者の一時避難場所として利用するほか、駅前広場と一体化した開発にする。

 前橋駅北口は駐車場など平面的な利用が多く、前橋市の市街地総合再生計画で重点施策区域に指定されていた。このため、再開発事業協議会と東京建物、ファーストコーポレーションが2019年に再開発の基本協定を締結、2020年から建設工事に入っている。建物の完成は2024年の予定。

JR前橋駅前の再開発、東京建物などが商業施設併設のタワーマンション