ブンデスリーガ第31節、マインツvsバイエルンが24日にコファス・アレーナで行われ、ホームのマインツが2-1で勝利した。

前節、レバークーゼンを破って2連勝中の首位バイエルン(勝ち点71)は前人未踏のブンデスリーガ9連覇に王手をかけた。そして、勝利すれば自力での優勝が決定する今節では13位マインツ(勝ち点31)のホームに乗り込んだ。

フリック監督は優勝決定戦に向けて前節から先発3人を変更。リュカミュージアラ、チュポ=モティングに代えてゴレツカ、サネと共に3月のインターナショナルマッチウィークでの負傷以降、公式戦6試合欠場が続いていたエースFWレヴァンドフスキを復帰させた。

百戦錬磨のドイツの盟主にとって重圧を感じる類の試合とは思えなかったが、いきなりゴールを許すまさかの入りとなった。開始3分、ボックス手前でクリアボールに反応したブルクハルトに鋭い右足の反転シュートを打たれると、ブレ球気味のシュートをGKノイアーがはじき出せずにゴールネットに突き刺さった。

この失点で目を覚ますかに思われたバイエルンだが、大幅なターンオーバーを敢行してアグレッシブなホームチームを前に後手を踏む場面が散見。10分にはラツァのヘディングシュートがゴレツカにディフレクトしてゴール左隅に向かうが、これはGKノイアービッグセーブで凌ぐ。

守護神の好守で流れを引き寄せたいバイエルンは15分にボックス内でルーズボールを収めたレヴァンドフスキにフリーでのシュートチャンスが訪れるが、復帰間もないエースの右足シュートは大きく枠を外れる。すると、直後にはゴール左でボールを収めたクアイソン、18分にはダ・コスタの右クロスからピンチを招くが、ここはノイアーの好守と右ポストに救われた。

前半半ばを過ぎると、ようやく相手陣内でのプレー時間を増やしていくバイエルンだが、中央をきっちりと固めてスペースを消す相手の堅守に苦戦。ブランクを感じさせるレヴァンドフスキもなかなか良い形でボールに絡めない。

そして、流れを掴めないアウェイチームは37分、自陣右サイドで与えたFKの場面でムウェネの正確なクロスをゴール前にフリーで飛び込んだクアイソンにドンピシャのヘディングで合わせられ、追加点まで献上してしまった。さらに、フラストレーションを溜めるゴレツカが続けざまのファウルであわや退場という場面を招くなど、散々な内容で前半を終えることになった。

前半の2点ビハインドから最終的に5-2で勝利した前回対戦の再現を狙うフリック監督はハーフタイム明けに3枚替えを敢行。冷静さを失っていたゴレツカに代えてクアシをセンターバックに入れてアラバをセントラルMFに移したほか、低調だったサネとコマンの両ウイングミュージアラ、チュポ=モティングに入れ替えた。

この交代によって後半は完全に主導権を握ったバイエルンは立ち上がりから攻勢を仕掛けていくが、前半同様に相手の集中した守備をなかなか揺さぶり切れず、攻撃をシンプルなクロスやミドルシュートで終える場面が目立つ。

その後、レヴァンドフスキをオトリに右サイドからのクロスをファーのチュポ=モティングが合わせる形の攻めから幾度か決定機まで持って行くもゴールが遠い。70分にはアラバを下げてニャブリを投入し、キミッヒをアンカーインサイドハーフミュラーミュージアラを並べた攻撃的な布陣にシフトした。

後半終盤にかけてもリスクを冒して攻め続けたバイエルンだったが、崩しの精度、アイデアを欠く攻撃はマインツに撥ね返され続ける。後半ラストプレーとなった94分には相手DFのクリアミスに反応したレヴァンドフスキが冷静にゴール前でのGKとの一対一を制して一矢報いるゴールを決めるも、時すでに遅し

格下相手に9戦ぶりとなる今季4敗目を喫したバイエルンは今節での自力優勝を逃すも、翌日に行われるシュツットガルト戦で2位のRBライプツィヒが敗れた場合、今節での優勝が決定する。また、現時点では次節ホーム開催のボルシアMG戦の勝利でも自力での優勝を決められる。

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