浦和レッズリカルドロドリゲス監督が、大分トリニータ戦を振り返った。

浦和は25日、明治安田生命J1リーグ第11節で大分とホームで対戦。開始3分でDF山中亮輔のクロスを走り込んだ西大伍が蹴り込み先制。西にとっては、嬉しい移籍後初ゴールとなった。

幸先良く先制した浦和だったが、24分と41分にMF町田也真人にゴールを許し、前半のうちに逆転を許してしまう。

後半もなかなか自分たちのペースに引き込めない浦和だったが、焦れずに攻め続けると、75分にDF槙野智章のゴールで同点に。さらに82分には、昨シーズンまで大分に在籍したMF田中達也も移籍後初ゴールを決め、3-2で勝利。逆転勝ちで連敗を免れた。

試合後、オンラインの記者会見に出席したリカルドロドリゲス監督が試合を振り返り、入りは良いものの、その後に緩んだとコメント。それでも、チーム全体で勝利を掴めたと語った。

「今日の試合の入りは良かったと思う。ゴールも取れて良い崩しも見られたと思った。先制点が入ったことによってリラックスが出てしまい、少し緩んでしまったところがあるのかなと思った」

「その中で、後半は逆転された状態から入ったわけだが、しっかりと全員がまた立ち上がって入り、そこから盛り返し、最初から出た選手だけでなく、途中から入った選手も含め、全員でチームとして戦うことができた」

「前半は相手の前でボールを動かすだけだったところを、内側であったり背後であったり、そういった崩しができたのかなと思う。こういった難しい試合で勝ち点3を取れたことを、また次につなげていきたいと思う」

また、ハーフタイムには杉本健勇を下げて伊藤敦樹を投入。システムを変えることで活路を見出した。その点については「狙いとしては、使っていきたいスペースを有効に使えていけなかったという部分で前半に難しさがあったので、途中で交代するような形になった」とコメント。「ただ、相手の形が普段と違うこともあるし、それから杉本健勇をよりFWに近い、シャドーで起用した。FWに近い選手といった意味では、やりなれていない部分もあった」と語り、杉本が生きていなかったために交代させたと語った。

また、「途中からはそのポジションに関根貴大と小泉佳穂を入れたわけだが、彼らの方がより、もともとそこの立ち位置の選手なので、やりたい、見つけていきたいところを使えたのかなと思う。結果的にそれがうまくいったと思う」とし、シャドーに入った2人の活躍もあり、逆転に繋がったとした。

それでも「ただ、そういった交代だけではなくて、途中から入った伊藤敦樹や田中達也など、交代の選手たちも含めた全員で、チームが1つになって戦ったことで、それが全て絡み合って良い結果が出たのかなと思う」とし、システム変更だけでなく、途中出場の選手の活躍も勝利を後押ししたと語った。

この試合では前後半を通じて、ボールを保持する時間が長かったが「ボールを持つだけでなく、どういうふうに持つのか、良い状態で持つのか、それからどういったスペースを使っていきたいのか、それができれば、こういう結果をものにできると思う」と語り、「後半に関しては相手が逆転したこともあり、前からなかなか出て来なくなって、スペースを埋めてくるのかなと危惧していた。ただ、その中でも選手たちはうまくそこを工夫して、打破しながらやれていたと思う」とし、選手たちが引き気味の相手にもうまく対応したとコメント。「そういった中でも、我々がやりたいことをできていたと思うので、続けてやっていきたいと思う」とこの先にも手応えを感じたようだ。

一方で、試合の中盤はなかなか良い形が作れず、テンポも良くなかったが、その点については「そこはなかなか分からない部分でもあるが、1点取った後、どうしても簡単に失う場面や決して難しくない状況でボールをロストするところがあった。そういうところは、うまくいいテンポが出なくなったのかなと思う」と振り返り、「あとは、ディフェンスのところでもなかなか効果的に行けていけなかったのかなと思う。それを逆に、彼らのやり方で突破をされてしまった。そういうところが色々絡み合っていたのではないかと思う」とし、上手く噛み合わない部分があったことを認めた。

また、開始早々に移籍後初ゴールとなる先制ゴールを決めた西については「彼は本当に我々にとって、チームをうまく回すのに必要な存在だと思う。回すのは、ボールの動かしであったり、ビルドアップ、それから使っていきたいスペースを読む力もあり、ゴールのシーンもそうだが、クロスのシーンで、そういうところを見つけて入っていける力もある」と語り、「彼の何よりの特長は、プレーの流れの理解力と言うか、先を読む力、そういうところがチームにとってすごく良い方に働いているのかなと思う」とさらなる活躍に期待を寄せた。

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