材料科学や化学の先端技術やその市場動向に関するレポート発行やセミナー開催を行う(株)シーエムシー・リサーチ(東京都千代田区神田錦町、https://cmcre.com/)では、このたび「触媒からみる炭素循環(カーボンリサイクル)技術 2021」と題する書籍を2021年4月20日発行いたしましたので、お知らせします。
書籍の定価は、90,000 円(税込 99,000 円)(書籍)、書籍とCDセットの定価はセット 100,000 円(税込 110,000 円)(書籍+CD)となっており、ご購入受付中です。書籍目次の詳細や販売については以下の弊社サイトをご覧ください。
 https://cmcre.com/archives/78988/
【新刊案内】触媒からみる炭素循環(カーボンリサイクル)技術 2021
Strategy of Carbon Recycle on Catalysts 2021
◎刊行に当たって

2020年の世界経済成長率は、COVID-19パンデミックのために前年比マイナス約3%と落ち込み、二酸化炭素の排出量は減少し、地球温暖化は僅かに先に延びたかに思える。しかし、世界経済は、2021年の後半には回復すると予想され、再び温暖化への道を歩み続ける。パンデミックは、経済成長を鈍化させ、地球温暖化対策は停滞すると思われたが、EUは、COVID-19を逆手にとって経済を立て直すために2050年までにEU域内の温室効果ガス排出を実質ゼロにする「欧州グリーンディール」政策を打ち出し、今後10年のうちに官民で少なくとも1兆ユーロ規模の投資を行う計画を発表した。中国の習近平国家主席は2020年9月に二酸化炭素排出量を2030年までに減少に転じさせ、2060年までにCO2排出量と除去量を差し引きゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを表明した。韓国の文在寅大統領は、10月に温室効果ガス排出量を2050年までに実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現を目指すと表明した。続いて日本の菅総理は2050年カーボンゼロを宣言した。米国はバイデン政権になり2021年1月パリ協定に復帰した。これにより、世界の温暖化対策は、大きく前進することが予測される。日本は未だ、カーボンゼロの具体的に施策は打ち出していないが、従来の温暖化対策を加速転換しなければならない。CO2削減には、CCSや炭酸塩などへの固定も考えられるが、日本では困難であり、削減できる量も限定的である。EUは、グリーンディールで水素社会に大きく舵を切った。日本は海外で化石資源を用いて水素やアンモニアを製造し、輸入する計画を進めてきた。しかし、化石資源を原料とした水素は、EUの言うグレー水素である。グレー水素はCO2削減にはならない。グリーン水素を使えるようにならなければ本当の水素社会と言えない。地球温暖化以外に、廃プラスチックの汚染が新婚な問題となっている。廃プラスチックは焼却処分して熱回収するのはリサイクルとは言い難い。液化又はガス化して化学品原料としてケミカルリサイクルされなければならない。日本では、今までに多くの可能性のある地球温暖化対策の研究が総花的に取り上げられて来た。しかし、もうその時間的余裕はなくなってきた。この先10~20年でやらなければならない具体的な解決テーマを時間軸とCO2削減量の大小に分けて、テーマを決めて、それに集中しなければならない。拙書が、これらの研究の方向に少しでも役に立てれば幸いである。                                    室井高城

■ 触媒からみる炭素循環(カーボンリサイクル)技術 2021
■ 発 刊:2021年4月20日発行
■ 定 価:本体価格  90,000 円(税込 99,000 円)
本体 + CD セット 100,000 円(税込 110,000 円)
■ 体 裁:A4判・並製・302
■ 編集発行:(株)シーエムシー・リサーチ
ISBN 978-4-904482-99-5

【著 者】
室井高城
著者略歴
1968年 福島高専工業化学科卒、1968年 住友金属鉱山入社、1969年 日本エンゲルハルド(株)(現・エヌ・イーケムキャット(株))に出向。 50年以上 一貫して工業触媒の開発に従事。化学触媒事業部長、事業開発部長、執行役員。2006年、触媒学会副会長。2008年 アイシーラボ(工業触媒コンサルタント)設立。
BASFジャパン(株) 主席顧問、日本ガス合成(株)執行役員。早稲田大学 招聘研究員を歴任。神奈川大学 非常勤講師、 2014年 NDEO戦略センターフェロー。2019年 NEDO戦略センター 客員フェロー。
主な受賞は触媒学功績賞 2005年 。
【著 書】
2003年「工業貴金属触媒」JETI社、2008年「工業触媒の劣化対策と再生、活用ノウハウ」サイエンス テクノロジー社、2010年「エネルギー触媒技術」 監修 サイエンス テクノロジー社、2013年「新しいプロピレン製造プロセス」 監修 S&T出版、2013年「工業触媒の最新動向」シーエムシー出版、2013年「シェールガスオイル革命の石油化学への影響」S&T出版、2014年「シェールガス革命 第二の衝撃」日刊工業新聞社、2017年「触媒からみるメタン戦略・二酸化炭素戦略」 シーエムシー・リサーチ、2019年「触媒からみる二酸化炭素削減対策 2019」シーエムシー・リサーチ、2020年「「触媒からみる二酸化炭素削減対策2020」シーエムシー・リサーチ
※ 注 サイエンス テクノロジー社 発行の2冊は 、 現在ST出版で販売中。

二酸化炭素削減技術と二酸化炭素利用技術の2部構成!
★ 好評「触媒からみる二酸化炭素削減対策 2020」よりCO2「削減技術」
 「利用技術」を抜粋し見直し、情報更新・大幅加筆!
バイオマスや廃プラ・都市ごみ関連、燃料電池の技術に関して更新加筆!
★ 広範な二酸化炭素利用技術をわかりやすく整理し紹介・解説!
★ グリーン水素戦略など水素の製造と利用も詳説!

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【本書の構成および目次概要】
第I編 二酸化炭素削減技術
第1章 二酸化炭素削減政策
1. 欧州グリーンディール
2. 欧州カーボンゼロ戦
3. 韓国グリーンディール
4. 日本の2050年カーボンゼロ戦
参考文献
第2章 二酸化炭素の回収・捕集と貯留
1. 二酸化炭素の回収
2. 二酸化炭素の貯留
3. CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage) 
4. 炭酸ガスハイドレートによる貯蔵
5. CO2の炭酸塩による固定化
参考文献
第3章 バイオマス・廃プラ利用によるCO2削減
1. バイオ燃料
2. 非可食バイオマスの糖化による液体燃料の合成
3. バイオブタノール
4. イソオクタン
5. 非可食バイオマスのガス化による液体燃料の合成
6. バイオマスによる化学品の合成
7. 非可食性バイオマスから化学品までの一貫プロセス
8. バイオマスから芳香族の製造
9. バイオマスによるポリマー
参考文献
第4章 燃料電池
1. 実用化されている燃料電池
2. 家庭用燃料電池(エネファーム)
3. 燃料電池自動車(FCV)
4. 自立型水素エネルギー供給システム「H2OneTM」
参考文献
第5章 廃プラスチック・都市ゴミ利用によるCO2削減
1. 廃プラスチックの現状
2. 廃プラのモノマー化
3. 廃プラスチックの液化
4. 廃プラからポリオレフィン製造
5. 廃プラスチック液化油の化学品利用
6. 熱分解による廃プラリサイクルLCA評価
7. 廃プラスチックのガス化
8. 都市ごみのガス化
9. 都市ごみから化学品の合成
10. 都市ごみから航空燃料の合成
11. 海外の都市ごみガス化原料プロジェクト
参考文献
第II編 二酸化炭素利用技術
第1章 合成ガスの製造
1. ドライリフォーミング (DRM)
2. CO2のCOへの還元
参考文献
第2章 二酸化炭素からメタンの合成
1. Power to Gas
2. P2Gプロジェクト
3. 欧州工業化プロジェクト
4. CO2からメタン合成
5. CO2メタン化触媒
6. AudiのPower to Gas Plant
7. 日本のPower to Gas
8. Power to Gasによるメタンコスト
参考文献
第3章 二酸化炭素から燃料の合成
1. e-fuel
2. 合成液体燃料
3. CO2を用いたFT 合成
4. グリーンLPG
5. 航空燃料
6. 船舶燃料
参考文献
第4章 二酸化炭素からメタノール合成と応用
1. メタノールの重要性
2. メタノール合成
3. メタノール合成触媒
4. メタノール合成反応器
5. CO2からメタノール合成プラント
6. 低温メタノール合成
7. CO2からメタノール合成工業化プラント
8. CO2から合成するメタノールコスト
9. 大気中CO2からメタノールの合成
参考文献
第5章 メタノールDMEから燃料と化学品の合成
1. メタノールから燃料の合成
2. メタノールから基礎化学品の合成
3. メタノールから機能化学品の合成
4. DME
5. DMEから燃料の合成
6. DMEから化学品の合成
7. メタノール/DMEによる化学品の合成図
参考文献
第6章 二酸化炭素から化学品の合成
1. 炭素循環で製造される化学品
2. CO2フリー化学品の製造
3. 軽質オレフィンの合成
4. CO2から芳香族の合成
5. エタノールの合成
6. 欧州のCO2利用研究
参考文献
第7章 二酸化炭素からポリマーの合成
1. ポリアルキレンカーボネート
2. ポリカーボネートリオール
3. ヒドロキシポリウレタン
4. CO2によるHDIの合成
5. AirCrbon
参考文献
第8章 水素の製造と利用
1. 水素の需給予測
2. 水素基本戦略
3. 水素の定義
4. 欧州水素プロジェクト
5. 水素製造
6. グリーン水素プロジェクト
7. ターコイズ水素
8. 熱化学水素製造
9. 光触媒による水素製造
10. 太陽電池と電解による水素製造
11. 水素の貯蔵・輸送
12. 水素キャリアによるエネルギー変換効率
13. 水素製造コストと輸送コスト
参考文献
第9章 古細菌又は微細藻類によるCO2の資源化
1. 古細菌によるCO2から化学品合成
2. エレクトロバクテリアによるメタノール合成
3. 欧州の発酵法によるCO2利用プロジェクト
4. 藻類によるCO2からエタノールの合成
5. 太陽光とバクテリアによるブタノールの合成
参考文献
第10章 電解及び光触媒によるCO2の還元
1. CO2の電解還元によるCOの合成
2. 共電解による合成ガスの製造
3. 電解によるCO2の還元による化学品の合成
4. 光触媒によるCO2の還元
参考文献

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  ~ 循環経済(Circular Economy)に向けて ~
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(2)触媒からみる二酸化炭素削減対策 2020 ~ 動き始めた二酸化炭素利用 ~
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