シカやイノシシなど野生動物の出没に注意するよう呼びかける標識を目にすることはあるが、このほどアメリカの高速道路を走行していた車のフロントガラスにカメが直撃する事故が起きた。『New York Post』『Daytona Beach News-Journal』などが伝えている。

米フロリダ州ボルーシャ郡デイトナビーチで現地時間21日の朝、州間高速道路95号線を車で運転していた女性とその母親が思いもよらない事故に見舞われた。

運転していた女性の前に“何か”が飛んできてフロントガラスを突き破り、助手席にいた母親(71)の頭に当たった。母親は出血し、女性はすぐに緊急コール911に電話した。女性はオペレーターに当時の状況を次のように説明したという。

「今、州間高速道路95号線にいるんですが、フロントガラスに何かがぶつかって来て、母の頭に当たったんです! 頭から大量に出血してるんです!」

女性は母親の頭に何が当たったのか分からなかったようだが、通りがかった男性が母娘を救おうと車を止めて駆け寄ったところ、車のフロント部分を見て「そこにカメがいるよ!」と声をあげた。すると女性は「カメ!? 本当にカメなの?」と叫んだようで、その声をオペレーターが聞いている。

オペレーターは女性に救急車が到着するまでの間、出血を最小限に抑えるため傷口にタオルなどをあてて強く押さえるよう指示した。女性の母親は片方の目の上に0.5~1インチ(1.3~2.5センチ)ほどの切り傷を負っていたものの意識はしっかりしており、到着した救急隊員に自ら「カメによって負傷した」と訴えていたそうだ。

女性は警察に「なぜカメが宙を飛んできたのか分からない」と話したが、『Daytona Beach News-Journal』では道路を横断中のカメを別の車が撥ねて、それが女性の車に飛んできたのではないかと伝えている。

またこの事故を報道で知った人たちからは、女性の母親を心配する以上に「カメはどうなった?」「カメは無事だったの?」という声が多く見られた。事故の対応をしたポート・オレンジ警察の声明によると「カメは無事で、甲羅に傷がある程度でしっかり生きていたため、救急隊によって現場近くの森に放たれた」とのことだ。

ちなみに今回のような事故はフロリダ州において初めてのことではなく、2016年にも州間高速道路4号線で走行車のフロントガラスにカメが直撃したことがあるそうだ。また昨年5月には、ジョージア州でも同様にカメによる事故が起きていた

画像は『New York Post 2021年4月22日付「Woman gashed in the head after turtle crashes through windshield」(Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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