感染症

※写真はイメージです

 長野県208万7300人)は、20年12月12日から新型コロナウイルス感染症の軽症者等が宿泊療養を行う中信地域宿泊療養施設(施設名は非公表)の運用を開始した。9月11日に開設した東信地域宿泊療養施設に続く県内2か所目。療養対象者は、新型コロナウイルス感染症の陽性者のうち、軽症者等(軽症者や無症状者)で、医師が診察により宿泊施設での療養が可能であるとした人。最大100人程度の受け入れを予定している。

 宿泊療養施設の開設と管理運営業務は外部委託とし、公募型プロポーザルによってJTB長野支店を選定。医療従事者以外の管理運営スタッフの確保や施設の管理運営マニュアルの策定、管理運営スタッフへの研修、施設開設に必要な物品の調達・設置、施設内の感染対策などは同社が行い、常駐看護師は県看護協会に依頼して採用・配置し、24時間体制で運営している。同社との契約金額は約1億1300万円。

 1か所目の軽症者等宿泊療養施設は県職員が運営したが、施設での業務負担が過重となったことから外部委託に踏み切ったもので、軽症者等宿泊療養施設の管理運営の外部委託は全国的にも珍しいという。ただし、感染防止のための施設のゾーニングや勤務態勢の決定などは県が行い、開設後1週間程度は県職員が運営を支援した。

 宿泊療養施設での健康管理体制としては、療養前に診察した医師がオンコール対応し、常駐看護師が1日2回、体温・酸素飽和度の測定結果の確認とビデオ通話による健康状態の聞き取りによる健康観察および療養者からの健康相談に対応する。療養者は原則として、1日3回の食事の受け取りで施設内の所定の場所へ移動する以外は、入所から退所まで居室(バス・トイレ付)内で過ごす。同宿泊療養施設は21年3月31日まで開設する。

(月刊「ガバナンス」2021年3月号・DATA BANK2021)

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