吉沢亮が主演を務める大河ドラマ「青天を衝け」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。同作は、新一万円札の顔としても注目され、“日本資本主義の父”と称される渋沢栄一(吉沢)が幕末から明治へ、近代日本のあるべき姿を追い続け、時代の渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも高い志を持って未来を切り開いていく姿を描く。

【写真を見る】栄一(吉沢亮)と喜作(高良健吾)は血洗島を離れることを決意!

5月2日に放送される第12回「栄一の旅立ち」では、高崎城乗っ取りを計画していた栄一だが、長七郎(満島真之介)の説得により計画を断念。栄一と喜作(高良健吾)は再起をはかるため、血洗島村を離れ京都に向かうことを決意する。

同作のチーフ演出を務める黒崎博氏は、そんな第12回について「栄一の少年時代を描いてきた“血洗島編”が今回で一度幕を閉じて、次のステージに栄一が飛び出していくという回です。これから栄一は、血洗島から、そして江戸から、京都へ向います。12回は非常に重要なシーンが続くのですが、実際の渋沢栄一が言っていた『自分は生き抜くんだ』ということにたどり着く決意の回でもあります」と語り、

続けて「見どころとしては、吉沢さんをはじめ、キャストの皆さんが素晴らしい熱量で演じ切ってくれているので、少しでもその“熱さ”が視聴者の皆さんに伝わればいいなと思います」と明かした。

■黒崎博氏「手作りの温かみが伝われば良いなと思います」

また、吉沢の演技について黒崎氏は「今回はとても重く、5分を超えるような長いシーンが続くので、とにかく全て一発撮りで、『ワンテイクで撮り切るということをやっていこうね』と吉沢さんと話しました。吉沢さんの集中が素晴らしくて、撮り始める前に『このシーンはいいものになるぞ』と現場も感じながら、撮影していきました」と語った。

今回で完結するという血洗島編では、広大な土地に建てられた血洗島のオープンセットも見どころの一つ。そのことについて黒崎氏は「もともとは畑も少ししかなく、荒れ地が広がっていて、木が1本あるくらいの土地でした。そこへ制作チームのみんなでアイデアを出し合って作っていきました」と明かし、

続けて「今では物語を象徴するような素晴らしい血洗島ができたと思っています。特に、畑の作物は制作チームが考えて、『この季節にロケをするんだったら藍が豊かに茂っていたらきれいだろうか』と手作業で藍を植えて作り上げた畑なんです。その手作りの温かみが伝われば良いなと思います」とこだわりを語った。

■第12回「栄一の旅立ち」(5月2日放送)のあらすじ

役人に追われる栄一(吉沢)と喜作(高良)をボロ屋に引き込んだのは、円四郎(堤真一)だった。円四郎は一橋家に仕えないかと勧めるが、栄一たちは断る。

血洗島村に戻った栄一は、惇忠(田辺誠一)らと高崎城乗っ取り計画の準備をしていた。そこに京都から長七郎(満島)が戻り、涙ながらに中止を訴える。計画を断念した栄一と喜作は、再起をはかるため、村を離れ京都に向かうことを決意する。

攘夷に燃える栄一(吉沢亮)!そこへ現れたのは…/(C)NHK