詳細画像はこちら

ラヴォイタ・オープン戦、今年は開催

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:Club Mothrhead(クラブマザーヘッド)

クラブマザーヘッドが開催するクラシックモデルのサーキット・イベントが「コッパ・デル・ラヴォーロ・イタリアーノ」だ。

【画像】ラヴォイタ・オープン戦(3月28日開催)【現地の写真】 全63枚

イタリア車を始めとするクラシックモデルで走りを楽しむ愛好家から支持され、親しみを込めて「ラヴォイタ」と呼ばれている。

詳細画像はこちら
今回のハイライトは1920年代に製作されたアミルカーCGSSが特別参加したことだ。悪コンディションながら本気でアタックしていた。    クラブマザーヘッド

その「ラヴォイタ」の春に開かれるオープン戦だが、昨年は新型コロナ感染症による緊急事態宣言の発令により中止に追い込まれてしまった。

コロナ禍も落ち着いた今年は、3月28日にいつもの名阪スポーツランドEコースを舞台に万全の感染対策を施して行われた。

春の「ラヴォイタ・オープン戦」は、年式や生産国の制限なく参加できるのが特徴。走りを存分に愉しめるサーキット・イベントとして、新旧趣味車のオーナーから支持されてきた。

単独走行なので安心

「ラヴォイタ」はレースとは異なり、単独でタイムアタックするスタイルで行われる。ビギナーにとっては他車との競り合いが無く、ジムカーナと違ってコースを覚える必要が無いため、参加し易いイベントといえる。

クラシックモデルのみで競われる秋の「ラヴォイタ」では排気量ごとにクラス分けされるが、春のオープン戦はクラス分けが無く、速い者勝ちというシステムで行われる。

詳細画像はこちら
フィアット・アバルト124ラリーなど、なかなか目することのできないモデルが参加する。    クラブマザーヘッド

名阪スポーツランドのEコースはタイトレイアウトで、操る者のテクニックがキーとなる。結果を見ると小排気量車が上位に入っていることからも、腕がタイムに直結することが分かろう。

参加車もポルシェ914-6やフィアット・アバルト124ラリー、三菱コルトギャランなどの貴重なクルマが参加し、ダイハツスズキホンダ軽自動車勢も元気にトライしていた。

生憎の天候ながら59台が参加

今年の「ラヴォイタ・オープン戦」は、終日雨が降り続く厳しいコンディションのなかで行われた。この日を待ちわびていた参加者は、雨を理由に欠席する者はほとんどいなかった。

今回集まったのはクラシックスポーツカーからモダンモデルまでの59台。その中には1920年代に造られたアミルカーCGSSが賞典外の特別参加として姿を見せた。

詳細画像はこちら
生憎の天候だったが古今東西の59台がタイムトライアルに挑んだ。    クラブマザーヘッド

タイムアタックはテストラン(習熟走行)を行ったのち計測走行が4回用意され、その中のベストタイムで順位が決まる。計測は主催者が折角の力走を盛り上げたいという思いから、自前で高性能な光電管を用意する拘りぶりだ。

天気は終日雨が降り続き、クラッシックカー勢が調子を崩すかと心配された。しかし、日ごろのメンテナンスが良いため、テストラン+4回のトライアルでトラブルが発生した参加車は無く、最後まで果敢にトライしていた。

最速はジュリア・スーパーを駆る久保選手が

「ラヴォイタ」オープン戦は、年式、排気量、チューニングも関係なく争われるのが特徴である。戦前車から21世紀のクルマまでが一堂に競うイベントはここだけといえる。

表彰式では全ての参加者にトロフィが贈られるというアットホームさも「ラヴォイタ・オープン戦」の優しさだ。それだけに一度参加すると嵌ってしまう方が多いという。

詳細画像はこちら
すべてのアタック終了後に表彰式が行われ、その後参加全員揃って記念撮影を行った。    クラブマザーヘッド

今回の結果は、初参戦となる国江選手のオースチン・ヒーレーがいきなり2位を勝ち取るという展開に。久保選手(アルファ・ロメオジュリア・スーパー)は、前回優勝のアルファ・ロメオ145を駆る永野選手を破り総合優勝を果たした。

旧車が最新モデルを打ち破るのもラヴォイタの面白いところ。全体的に接戦で1位から5位までが1秒以内の差で続き、このほかにも僅差の静かな闘いが繰り広げられた。

タイムアタック終了後に表彰式が行われ、それぞれの素晴らしい走りを称えた。最後に参加全員揃って記念撮影を行ったのち、名残惜しい中お開きとなった。

次回のラヴォイタは、10月下旬に1975年までのクラッシック・モデル限定で開催が予定されている。


■BMWの記事
【詳細データテスト】BMW M5 走りは全方位で進化 実用性の犠牲は最小限 まさに究極のM5
【後輪駆動の2ドア車】新型BMW 2シリーズ・クーペ 欧州発表 デザイン一新、キドニーは伝統的
【6気筒の方が幸せ】BMW 4シリーズ(6) 長期テスト 変化の小さいドライブモード
【絶好の選択肢】BMW 4シリーズ M440i xドライブ・カブリオレへ試乗 ソフトトップに直6

■アウトビアンキの記事
【ヒストリックカーでジムカーナ】レジェンド・ドライバーも参加 第64回SHCC大磯ミーティング
【ウィズコロナ時代の走行会】イタリア車限定のサーキット・イベント 「2021フェスタ・イタリアーノ」スタート
【今年はコロナに打ち勝ち開催へ】戦前車も参加、ラヴォイタ・オープン戦
【希少なヒストリックカーが集結】いにしえと最新の東京を巡るヒストリックカー・ラリー 第14回コッパ ディ東京

■アバルトの記事
【ラインナップ最速】アバルト695 特別仕様車「エッセエッセ」欧州発表 エアロ強化と軽量化実現
【ウィズコロナ時代の走行会】イタリア車限定のサーキット・イベント 「2021フェスタ・イタリアーノ」スタート
【アバルトとeスポーツ】「アバルト×ストリートファイターV SCORPION CHALLENGE」開催
【珠玉の名車、岡山に】西日本最大のクラシックカー・ラリー ベッキオ・バンビーノ・プリマベーラ

■アルピーヌの記事
【クロプリー編集長コラム】即座に買いたいクルマ「アルピーヌA110ピュア」
【ルノー5の高性能版】新型アルピーヌ「R5」 218psの電動ホットハッチ 2024年登場予定
【ヒストリックカーでジムカーナ】レジェンド・ドライバーも参加 第64回SHCC大磯ミーティング
【高性能EVブランドとして】アルピーヌ 次世代3モデル、イメージ画像初公開 A110の姿も

アルファ・ロメオの記事
【魅惑のヴェローチェ】アルファ ロメオ・ステルヴィオ ガソリン/ディーゼル2台試乗
【ヒストリックカーでジムカーナ】レジェンド・ドライバーも参加 第64回SHCC大磯ミーティング
【ウィズコロナ時代の走行会】イタリア車限定のサーキット・イベント 「2021フェスタ・イタリアーノ」スタート
【マットグレーのクーペ】アルファ・ロメオ6C-2500 スポーツ トロッシ伯爵の特注 後編

■イベントの記事
【戦前のクラシックカーが北海道に】 2021トロフェオ・タツィオ・ヌヴォラーリ北海道ステージ
【感染対策し無観客で開催】9シーズン目を迎えたTBCC 93台が参加
【ヒストリックカーでジムカーナ】レジェンド・ドライバーも参加 第64回SHCC大磯ミーティング
【ウィズコロナ時代の走行会】イタリア車限定のサーキット・イベント 「2021フェスタ・イタリアーノ」スタート

オースチンの記事
【英国流マッスルカーたち】フォード・コルティナ ローバーP6B 3500Sほか 後編
【英国流マッスルカーたち】初代TVRグリフィス オースチン・マリーナ2600ほか 前編
【今年はコロナに打ち勝ち開催へ】戦前車も参加、ラヴォイタ・オープン戦
【日産版も存在した】オースチン・ケンブリッジ/ウェストミンスター 英国版クラシック・ガイド 後編

シトロエンの記事
【100周年を祝った眩しい緑】3番目に古いシトロエンDS 19 レストアに17年 後編
【100周年を祝った眩しい緑】3番目に古いシトロエンDS 19 レストアに17年 前編
【シトロエン流のPHEVとは】C5エアクロスSUVに、プラグインハイブリッド リアはマルチリンクに
【アミとの幸せな暮らし】シトロエン・アミとの数週間 8psの電動マイクロカー 後編

スズキの記事
【詳細/価格は?】スズキ・イグニス一部仕様変更 「操る楽しさ」追求のグレード追加
【意外?】海外で売れている「意外な」日本車 3選
【詳細/価格は?】スズキの軽トラック「キャリィ」一部仕様変更
【僕らに道は必要ない】最高のオフローダー 10選 あらゆる路面を制するクルマたち

ダイハツの記事
【詳細/発売時期は?】ダイハツ、ハイブリッドの新「ロッキー」一部情報公開
【明暗】6月の登録車販売、前年超えはトヨタ/レクサス/三菱だけ 半導体不足の減産響く
【S660と運命をともに?】コスパ良くない軽スポーツ コペン/アルトワークス今後どうなる?
【その死角、もう悩まない】トヨタ・ライズ/ダイハツ・ロッキー用、サイドカメラキット発売

フィアットの記事
【心、浮き立つ】FIAT 500の魅力 増してゆくワケ 藤島知子が検証
【見逃すな】限定128台 FIAT 500X Gran Vista 粋な2トーンカラー 絶景マシン
【ジープ/フィアットで攻めの経営】ステランティス日本法人代表 販売台数2倍にした凄腕とは?
【ラインナップ最速】アバルト695 特別仕様車「エッセエッセ」欧州発表 エアロ強化と軽量化実現

プジョーの記事
【リアウィングは不要】新型プジョー9X8 WEC参戦マシン公開 獅子の紋章掲げる
【次期モデルの登場迫る】プジョー308 ハイブリッド225 PHEVのテスト車両へ初試乗
【ハッチバックと異なるデザイン】新型プジョー308 SW 欧州発表 2種類のPHEVも設定
【どれだけ積める?】プジョー5008改良新型 3列シート7人乗りSUV、パッケージの真価

ポルシェの記事
【「ポルシェ通り」誕生】ポルシェ・ジャパン、木更津市とネーミングライツ契約締結
【クロプリー編集長コラム】ポルシェ718ボクスター、6気筒モデルに試乗
【スーパーワゴン対決】後編 制御に難ありのポルシェ 万人向けのアウディ 熱い走りのメルセデス
【スーパーワゴン対決】前編 復権する究極の万能車 最新の3台 デザインもメカニズムもさまざま

ホンダの記事
【ホンダ・シビックは高い?】300万円台でも「ターゲットは若者」を貫くワケ
【ハイブリッドの先駆者たち】後編 完成度高いプリウス 楽しいインサイト スペシャルなXL1
【ハイブリッドの先駆者たち】前編 ファミリーカーからスーパーカーまで 黎明期のハイブリッド再検証
【大企業撤退の波紋】ホンダ スウィンドン工場閉鎖の影響 地元住民が抱く不安

マツダの記事
【ちょっと進化】マツダ・スクラムバン/スクラムワゴン一部改良 詳細/価格は?
【クロプリー編集長コラム】マツダMX-5 vs ロータス・エラン 私の愛車対決!
【社会人1年目、ポルシェを買う。】第138話:告知 第2話は今日! FMラジオ「ドライバーズ・ミーティング」出演。
【社会人1年目、ポルシェを買う。】第137話:告知 5年ぶりにFMラジオ「ドライバーズ・ミーティング」出演。

ランチアの記事
【ヒストリックカーでジムカーナ】レジェンド・ドライバーも参加 第64回SHCC大磯ミーティング
【ウィズコロナ時代の走行会】イタリア車限定のサーキット・イベント 「2021フェスタ・イタリアーノ」スタート
【ランチア復活への一歩?】ステランティス デザイン責任者にジャン・ピエール・プルエ指名 ブランド再生に言及
【あのラリーカーが蘇った?】ランチア037、500馬力超の現代風マシンに 37台限定 価格は6000万円以上

ロータスの記事
【クロプリー編集長コラム】マツダMX-5 vs ロータス・エラン 私の愛車対決!
【クロプリー編集長コラム】ロータス・エランでヒルクライムに参加
【クロプリー編集長コラム】ロータス・エミーラは「ボーナス付き」のスーパーカー
【詳細データテスト】ロータス・エキシージ 柔軟な加速 魔法のようなハンドリング 生産終了が残念

■三菱の記事
【なぜ?】日産/三菱「軽EV」にこだわるワケ アイミーブの雪辱果たすための課題とは
【デザイン一新/詳細は?】三菱ミラージュのセダン「ミラージュG4」 フィリピンで発売
【実力あるのに……】時代を先取りし過ぎて売れず 不運な名車4選
【世界で戦う日本のSUV】日本では買えない大型SUV ホンダ/マツダ/スバル/三菱編

■日産の記事
【商用車に和のテイスト】日産 新型商用車「タウンスター」発表 欧州で
【詳細/価格は?】日産NV100クリッパー/クリッパー・リオ一部仕様変更
【コロナ禍のため】日産、2021年の「ニスモ・フェスティバル」開催見送りを発表
【なぜ?】日産/三菱「軽EV」にこだわるワケ アイミーブの雪辱果たすための課題とは

【今年はコロナに打ち勝ち開催へ】戦前車も参加、ラヴォイタ・オープン戦