気候変動による災害は目に見える形で表れており、その危機感は着実に増してきている、これは、世界各国が共同で取り組まなければならない問題の1つである。
これまで1933か所の国家や都市が「気候緊急事態」を宣言そ出していたが(21年5月2日現在、日本では72自治体が宣言)、そこにアメリカの州として第一号となるハワイがくわわったそうだ。
これによって、気候緊急事態宣言が出された地域に暮らす世界人口の割合は13%に達したという。
熱帯の海に浮かぶ島々で構成されているハワイ州であるだけに、危機感も強いのだろう。
同州は現在、真水の減少、海面上昇に起因する海岸の流出、極端な干ばつと洪水という脅威に直面。さらに今世紀末までには近海のサンゴ礁がほぼ全滅すると予測されている。
マウイ郡のケリー・タカヤ・キング議員は、ハワイの危機について次のように語っている。
大潮、海岸の侵食、長引く干ばつ、豪雨など、ここ数年でハワイの人々の誰もが影響を受けてきました。まさに気候は緊急事態にあります。環境を守るには、地球温暖化の速度と規模にふさわしい組織的な取り組みを行うしかありません
人類と自然界の脅威を認識
ハワイ州議会で可決された気候緊急事態宣言決議への反対投票はわずか1票だけ。決議に強制力はないが、気候変動が現実にあり、それが「人類と自然界の脅威」であることを認め、平等・自決・文化・伝統に基づく行動を州全体でただちにとることを求めている。
気候緊急事態宣言については絵に描いたモチでしかないとの批判もあるが、少なくともハワイ州は事態を深刻に受け止めいる。
その証拠に、2018年の時点ですでに、2045年までに温室効果ガス排出ゼロを目指す法律を正式に採択している。
バイデン政権になってから積極的に気候変動に対する対策が促進されている。2月には3州の議員から気候緊急事態宣言を求める法案が提出されるなど、大統領に実行的な対策を取るよう求める圧力が高まっている。
References:Hawaii becomes the first US state to declare a climate emergency | Grist/ written by hiroching / edited by parumo
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