5月4日、東京・後楽園ホールで東京女子プロレスの大会「YESWONDERLAND 2021~僕らはまだ夢の途中~」(※無観客、配信のみ)が開催され、第3試合でSKE48荒井優希のデビュー戦タッグマッチが行われた。

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トリコロールカラーのコスチュームに身を包み、タッグパートナーのアップアップガールズ(プロレス)・渡辺未詩と共に入場し、対戦相手の伊藤麻希・遠藤有栖組と相対した荒井。試合は、後半に得意技のかかと落とし(技名=Finally)を繰り出すなど見せ場は作ったものの、伊藤・遠藤組に攻められる時間が長く、最後は伊藤スペシャルをきめられギブアップ負け(13分12秒)を喫した。

試合直後のリングでは、勝者の伊藤はマイクを手に取ると「おまえはSKE48荒井優希じゃねえ、プロレスラー荒井優希だ! いいか、プロレスラーはアイドルと同じように夢を与え続けろ。今日の試合で満足すんなよ。負けたら絶対次は勝てよ。何年かかってもいいから、伊藤麻希をつぶしに来い! 伊藤は何回でもプロレスラー荒井優希をつぶしてやるよ! まあ、おまえのことなんかあんまり興味ないけど、頑張れ」と荒井にハッパをかけ、リングを後にした。

一方、デビュー戦を白星で飾れなかった荒井は「今日は負けちゃったけど、絶対に強くなるので見ててください! 応援よろしくお願いします」と短くコメントし、配信で試合を見届けたファンに向かって成長を誓った。

■ 伊藤麻希・遠藤有栖組 試合後コメント

伊藤:宣言通りちゃんと勝ちました。デビュー戦にしてはよくやった方だとは思うんですけど、でもまだまだだなって感想ではあります。もっといろんなことを磨いて伊藤麻希をつぶしに来てほしいし、遠藤有栖もね、つぶしに来てほしいでしょ?

遠藤:はい。今日の試合は楽しかったし、荒井さんのまなざしや技の威力が、プロレスラーになったんだなって感じでしたね。またいつか戦いたいですね。勝ちます。

――荒井さんのかかと落としは実際に受けてみてどうでしたか?

伊藤:いいかかと落としでした、うん。いいですよね、悔しいです。私はバレエをやってたとかそういうバックボーンがないんで、あんなに脚上がらないし。あれは誰でもできる技じゃないなって思います。まあ、もっと磨いてほしいですね。

――以前“バブリー荒井”として対戦した荒井さんのことはまだプロレスラーとして認めていなかったという発言をしていましたが、今日の試合後の発言で“プロレスラー荒井優希”と言っていたのは、プロレスラーとして認めたということでしょうか。

伊藤:そうですね。今日の試合で伊藤は荒井優希プロレスラーとして認めます。でも、認めたからこそずっと期待を超えてほしいなとは思いますね。月1参戦でどれくらい成長できるのかっていうのを楽しみにしようと思います。私たちは毎週試合していて、その分成長しているので。楽しみにしてます。

――荒井さんのデビュー戦、点数を付けるとしたら?

伊藤:8点。100点満点中、8点。

荒井優希・渡辺未詩組 試合後コメント

荒井:昨日まで本当に不安で、楽しめる自信も全然なかったんですけど、今日になったらすごく楽しみな感情が湧いていて、デビュー戦が終わった後も楽しかったなって感想が残るくらい楽しめました。すごく悔しい試合ではあったんですけど、「プロレス楽しいな」っていう気持ちになれたので本当によかったです。

――伊藤さんと激しくやり合っていましたが。

荒井:やっぱりキャリアや経験の差で、すごい力の差を感じました。

――渡辺さんは今日の試合いかがだったでしょうか。

渡辺:私は元々アイドルになる前から(荒井を)応援させていただいていたので、こうしてプロレスラーとして隣に立てることがすごく光栄です。プロレスラーデビューするっていうことに、相当な思いでリングに来たんだなっていうのはずっと感じていました。自分自身、アイドルとプロレスの架け橋になりたいって目標があって、荒井さんはそのアイドルとプロレスの架け橋になるっていう点ではすごく大きな存在ですし、今日のデビュー戦を見て、やっぱりアイドルとプロレスをやることって、私自身難しいなって思うこともたくさんあったんですけど、でも荒井さんなら、今日のデビュー戦で皆さんに安心する姿を見せられたと思うので、これから一緒に戦っていきたいなって思います。

――試合では得意技のかかと落としも出していましたが、技名を付けたりはしたんでしょうか。

荒井:かかと落としは「豆腐プロレス」(2017年テレビ朝日系)の時やDDTに出させていただいた時もやっていたんですけど、今回はたくさん練習しましたし、名前も決めました。私のかかと落としの名前は「Finally」にしました。SKE48に、似たような脚を上げる振りがある「片想いFinally」という曲があって、その曲から取りました。すごくカッコ良くて気に入っているので、もっと磨けるように頑張ります。

――コスチュームと入場曲にはどのようなコンセプトや思いがあるんですか?

荒井:コスチュームは、今までSKE48では決めていただいたものを着ていたので、どういうものがいいのか、どういう色がいいのかということを自分で決めたのが本当に初めてだったんですけど、「豆腐プロレス」やDDTの時に着ていたトリコロールカラーを必ず入れたくて、この色で作ってもらいました。私は知らないことが多かったんですけど、山下(実優)選手が「ここはこういう生地の方がいい」とかアドバイスをくださったので、すごく良いものができたんじゃないかなと思って気に入っています。入場曲は私も昨日初めて聞いたんですけど(笑)、本当にキラキラした曲をいただけて、今日も出る時にすごく気合が入ったので、これからもっとあの曲と一緒に成長していきたいなって思います。

――松井珠理奈さんがTwitterに昨日荒井さんから電話があったと書いていたのですが、どんなことを話したんですか?

荒井:事あるごとに連絡はくださっていて、「不安になったら電話していいよ」って言われていたんです。昨日は本当に過去最高ってくらいに不安だったので、「今だ!」と思って電話しました(笑)。「デビュー戦だから」「完璧にできなくてもそれは仕方ないことだから」って励ましてもらって、その後は落ち着いて過ごせたので、本当にありがたいなって思いました。

――具体的にどんなところが不安だったんですか?

荒井:伊藤選手や遠藤選手との力の差もすごく感じていたので、自分がどこまでできるか分からない状態でリングに立つのが本当に不安で。練習はしていたんですけど、もっと練習したかったっていう気持ちが大きかったので、すごく不安だったんですけど、珠理奈さんに相談して、いい状態で出られたんじゃないかなって思います。

――6月6日(日)のさいたまスーパーアリーナへの参戦も決定しました。

荒井:今日が無観客になってしまって、次が有観客のデビューになるかもしれないということで、今日の試合を観に行きたいと言ってくれていた方が本当にたくさんいたので、そんな皆さまに今日よりも成長した姿を見せられるようにもっと練習したいと思います。

対戦相手の遠藤有栖に締め技をかける荒井優希/※ザテレビジョン撮影