階下の住人から「刺すよ」と怒鳴り込まれた——。近所トラブルに悩む女性が、弁護士ドットコムに相談を寄せました。

女性は、3カ月ほど前に引っ越してきたアパートの階下の住人から「歩く音がうるさい」と言われています。女性によると「ごく普通に歩いている程度」だそうですが、先日はついに住人からインターホン越しに怒鳴り込まれ「刺すよ」とまで言われました。

女性は「怒り方もヒステリックでしたし、日常生活が非常に送りづらい状況」と打ち明けます。

こうした相手の行動は、法的には問題ないのでしょうか。また、どのように対処するのが良いのでしょうか。村上英樹弁護士に聞きました。

解説のポイント

・脅迫罪(刑法222条)に該当する可能性がある
・今後も続くようであれば、身の安全を図るべき状況
アパートの貸主や管理人、警察に相談を

脅迫罪に該当する可能性

相手の行動は脅迫罪(刑法222条)に該当する可能性がありますし、もし女性がこれによって精神のバランスを崩す被害にあうようなことになれば不法行為(民法709条)として損害賠償の責任も生じる違法行為ということになります。

脅迫罪にいう「脅迫」とは、生命、身体、自由、名誉または財産に対し害を加える旨を告知することですから、「刺すよ」というのはまさにこれにあたります。また、わざわざインターホンを押してそのように言ってくるというのは、女性にとってのショックも大きいでしょう。

ともかくも女性にとっては、身の安全を図るべき状況です。もちろん、アパート内で歩くときになるべく音を立てないようにしてトラブル防止に努めることは必要でしょう。ただそれでも、理不尽にクレームを言ってくる人もいます。

相談内容のような相手の行動がこれからも続く恐れがある、または、エスカレートして本当に危害を加えられる恐れがあるならば警察に相談するべきです。

また、アパートの貸主や管理人に言って、相手の行動をやめさせ、自分の身の安全を確保するのに協力してもらうことも現実的な方法だと思います。

ともかくも、安全第一ですので、警察など必要な機関に相談する、弁護士に相談するなどして対処方法を一緒に考えてもらう、本当に危ない場合は避難する等をして自分の身を守っていただくようにお願いします。

【取材協力弁護士
村上 英樹(むらかみ・ひでき弁護士
主に民事事件、家事事件(相続、離婚など)、倒産事件を取り扱い、最近では、交通事故、企業顧問業務、不動産問題、労働災害、投資被害、医療過誤事件を取り扱うことが多い。法律問題そのものだけでなく、世の中で起こることそのほかの思いをブログで発信している。
事務所名:弁護士法人神戸シティ法律事務所
事務所URLhttps://www.kobecity-lawoffice.com/

アパートの住人、騒音トラブルで怒鳴り込み一言「刺すよ」 対処法は?