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営業時間内のはずなのに、店が忙しく電話がなかなか繋がらないことがある。たまたま店に来ていた男性がそんな場面に遭遇した。レンタカーの返却手続きで15分ほど店で待っている間、カウンターで電話が鳴り続けたが店員は受話器を取る様子がないので、耐え切れなくなった男性は電話を取って代わりに対応したのだ。この様子を収めた動画がSNSに投稿されると、「君、お客さんだよね?」と困惑する店員の様子に笑いの声が寄せられた。『Mirror』などが伝えている。

アメリカ在住のデリック・カーヒルさん(Deric Cahill)は、レンタカー会社「エンタープライズレンタカー(Enterprise Rent-A-Car)」を訪れ、借りていた車の返却手続きを行っていた。

対応したスタッフが店舗の奥で作業している間、デリックさんはカウンターの椅子に腰掛けて待っていた。15分ほど待っている間、カウンターではお店の電話が鳴り続けていたが、店員は他の仕事で忙しいのか誰も電話に出る様子が見られない。

当時のスタッフ人数は明かされていないが、見える範囲では1人の男性スタッフしかいなかったという。ひたすら鳴り続ける電話の音に、デリックさんもストレスが溜まってきたようだ。そして「もうジッとしていられない!」と言わんばかりに鳴り続ける電話の受話器を取り、「お電話ありがとうございます。こちら『エンタープライズ』です」と店員に代わって対応し始めたのだ。

動画では「確認しますね」と電話越しに客と話すデリックさんが、店員に向かって「今日借りることができるミニバンはあるかい?」と尋ねる姿が映っている。

店員の方は、驚く様子もなく「分からない。でも今は車が足りていないから無いって言ってくれ」と忙しい傍らに返事をしている。その後もデリックさんは「SUVや少し小さいサイズの車だったらどう?」と、まるで本物の店員のように丁寧に対応した。

そして店員が他の車を確認している間、「面白い話だけど、僕はここで働く人間ではないんだ。男性スタッフが1人いるけど、10分くらい電話が鳴り続けているのに誰も出ようとしないから、手伝っちゃおうかなと思って今、僕が電話しているんだ。店員は車があるかどうか確認中だよ」と笑いながら受話器の向こうの客に説明している。

この声を聞いていた店員が「電話の相手は誰?」と聞くと、デリックさんは「お客さんだよ」と答えた。すると「君もお客さんだよね?」とようやく店員も気付いたようで、デリックさんは笑って「僕もお客さんだよ」と返答した。

動画が終わった後、奥の部屋から上司と見られる男性が出てきたが、良い顔はしていなかったそうだ。デリックさんは「『君が電話に出たの?』と聞かれたので、『僕はただ店員を助けてあげたいと思っただけなんだ』って答えたよ」と当時の様子を明かしている。

この動画が先月30日にTikTokに投稿されると、500万件を上回る「いいね」が付き、フォロワーからは「『君もお客さんだよね?』って確認する店員が面白すぎる」「店員は誰が同僚かも分かっていないみたいだね」「デリックさんはここで働けるよ」「お給料はもらった?」などといったコメントが殺到した。

ちなみにデリックさんはこのやり取りの後、自分の車の返却チェックが終わったので書類を確認すると、雹(ひょう)に見舞われたことによる車の損傷で2000ドル(約22万円)を請求されてしまったという。

請求額を見たデリックさんは、「こんなことなら電話に取らなければよかった」とがっくりしたようだ。

画像は『Deric Cahill 2021年4月30日付TikTok「@enterprise tell me you have a customer service problem without telling me you have a customer service problem.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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