11歳で里親型のグループホームに入所するも、家族が見つからないまま18歳で退所を迫られたアメリカ在住の女性が先月、自分の世話をしてきたケースワーカーのリア・パスカレデスさん(Leah Paskalides、32)と正式に養子縁組をした。「10代になると養子縁組は難しい」とされるなかで、『Good Morning America』『Miami Herald』などが心温まるニュースを伝えている。

米フロリダ州ブレイデントンに住むモニエイさん(Monyay 、19)は先月末、養子縁組によりパスカレデス(Paskalides)と苗字を変え、第2の人生をスタートした。

モニエイさんは今から8年前、まだ11歳だった時に里親型のグループホームに入所し、リア・パスカレデスさんとは6年前に知り合った。非営利団体「セーフチルドレン連合(Safe Children Coalition、以下SCC)」のケースワーカーであるリアさんは当時、モニエイさんのケースマネージャーとして配属され、その3年後には個人的に精神的なサポートアドバイスをするメンターとして寄り添った。

リアさんは「モニエイと一緒の時間を過ごしていく中で、彼女が自分とよく似ていることに気付いたのです。そのうちモニエイが私を心から信頼してくれるようになり、私たちの関係は一気に縮まりました。そうしてモニエイが16歳になると、私のことを『ママ』と呼ぶようになりました。でもSCCケースワーカーである以上、モニエイを養子として迎えることは叶わなかったのです」と当時を振り返る。

アメリカでは養護施設やグループホームなどに入所している子供が18歳になっても養子縁組が成立しない場合は、施設を退所しなければならない。実はモニエイさんも1年前、18歳で施設を退所し独立していた。

リアさんは「子供たちが17歳になると、我々スタッフは子供たち一人ひとりと今後について話をするのです。私はモニエイが18歳になり、『自分は望まれていないんだ』と失望する姿を見て心を痛めていました」と明かし、こう続けた。

「昨年のことでした。あるドキュメンタリーで、成人になってから養子縁組をした男性のことを知ったのです。それを見て初めて『こんな方法があったんだ』と気付き、モニエイにこう尋ねたのです。『あなたは今でも私の養子になる気持ちはあるかしら?』とね。

「私はモニエイには『あなたは愛されているの。人に望まれているのよ』ということを知って欲しかったのです。家族はDNAで決まるのではなく、無条件の愛によって成り立つと思うからです。」

こうして6か月後の先月27日、モニエイさんとリアさんの養子縁組が成立し、2人は正式な親子となった。裁判所とZoomでつないだ2人の様子はカメラが捉えており、リアさんはモニエイさんの肩に手を載せると溢れる涙をそっとぬぐった。

そしてモニエイさんも感激の涙をながし、2人は固く抱き合った。

モニエイさんは「あの時の気持ちは、言葉では言い表すことができません。だって母を持つことは私が生涯をかけて望んできたことですから。これまではいつも『ノー』と言われてばかり…。あの日『イエス』という言葉を聞き、『リアが私の母になる』と言われた時は、『これは本当なのかしら!』と思ったくらいです」と当時の気持ちを明かした。

なおフロリダ州では、成人を養子として迎えることは双方の同意と申立書があれば違法ではなく、養子の実母の同意は必要ない。しかしながら養子縁組が成立しやすいのは9歳未満の子供で、18歳を過ぎてから養子として迎えられるケースは非常に珍しいという。

またアメリカ2018年データによると、約18000人が18歳になったことを機に施設を退所しており、SCCのCEOであるブレナ・スレーターさん(Brena Slater)は「子供たちのほとんどは心の準備ができないまま、高校在学中に独立を迫られます。ですから養子縁組を考えている人々には、幼い子だけでなく10代の子供たちにも救いの手を差し伸べて欲しいのです」と訴える。

ちなみにモニエイさんは現在、初等教育について学びながらデイケアセンターで働いており、将来は自分でグループホームを立ち上げて家族がいない子供たちを支えたいという。

そんなモニエイさんは、最後にこのように述べている。

18歳で施設を出た私は、独りぼっちで本当に寂しかったのです。なぜなら私は、一生養子縁組をすることはないと思っていたのです。」

「そんな私が19歳で養子縁組をし、『どんなことでも遅すぎることはないんだ』と身をもって知りました。家族を必要としているのは幼い子供たちだけではないのです。人はたとえいくつになっても、愛に飢えているのですから。」

「私は、私のことを決してあきらめなかった母に心から感謝しています。」

画像は『Miami Herald 2021年4月29日付「‘It’s never too late.’ Florida caseworker adopts 19-year-old she bonded with in foster care」(COURTESY SAFE CHILDREN’S COALITION)』『Good Morning America 2021年5月4日付「19-year-old who aged out of foster care system adopted by former caseworker」(Safe Children Coalition)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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