日本と中国には長い交流の歴史がある。古代においては日本が中国から大きな影響を受けてきたが、近代では中国の方が日本の影響を強く受けてきたといえる。中国の動画サイト西瓜視頻はこのほど、「日本の台頭は中国にどのような影響を与えたか」と題する動画を配信した。
 
 動画では、日本の台頭は2回あったと主張した。1回目は明治維新以降の日本で、西洋の制度や技術を学んで導入し、殖産興業、富国強兵の道を進んだが、その結果日清戦争で勝利するまでになったと指摘している。この勝利で台湾と多額の賠償金を獲得し、その後の日露戦争の勝利で南満州鉄道や旅順・大連の租借権を獲得しており、日中戦争も含めて中国に与えた影響は「血の歴史」と言え、「清の衰退という基礎の上に日本は台頭した」と論じた。つまり中国は悪い影響を受けたと言いたいようだ。

 2回目の台頭は、戦後の経済成長だという。日本の経済面での台頭は中国に「ポジティブな影響」を与えたと分析した。日中国交正常化以降、日本は中国に巨額の政府開発援助(ODA)を提供しており、これが現在の中国発展に大きく貢献したと評価している。しかし、同時に日本企業も対中ODAによって多くのプロジェクトと大きな市場を得たので、これは「ウィンウィン」だったと説明した。

 しかし、今後について動画は、日本はこの先さらに台頭することはないと主張した。すでに経済のピークから20年以上が過ぎたがずっと停滞しており、人口が減少している日本の未来は暗いとしている。

 この動画に対して、中国のネットユーザーから「日本の(2回目の)台頭は中国にとって大きな助けになった。沿岸部の多くの港が日本の援助で作られた」など同意するコメントがある一方で、「日本が強大になることは中国に対する挑戦」との意見もあり、日本の台頭に対する評価は分かれているようだ。また、「日本が発展するうえでの問題は、中国が抱える問題でもある」との指摘もあり、少子高齢化は中国でも深刻な問題として認識されていることを強調した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

日本の過去2回の「台頭」、中国が受けた多大なる影響とは