女性芸人の“容姿いじり”、どう思いますか?




 これまで、顔や体型などをネタにするのは、芸人が笑いをとるための“定番の方法”のひとつでした。けれども、最近は視聴者から厳しい批判を向けられることもあり、敬遠する動きもあります。


◆脱・容姿ネタを宣言した女性芸人も



『B あなたのおかげで今の私があります』(KADOKAWA



 4月8日お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴がTwitterで「容姿に言及するネタを捨てること」を宣言し話題になりました。2020年10月には、尼神インターの誠子もYahoo!ニュースインタビューで、容姿ネタをやめたと語っています。


 では、女性芸人の容姿いじりについて視聴者はどう思っているのでしょうか。20代から40代の100人(男女50人ずつ)に聞いてみました。


◆容姿いじりは「なし」がやや多い。男性の意見は?
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Q 女性芸人の“容姿いじり”は、「あり」だと思いますか?「なし」だと思いますか?


男性の回答 あり=24人、なし=26人
女性の回答 あり=21人、なし=29人
男女計   あり=45人、なし=55人
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 まず、男女の回答合計は、「あり」が45人、「なし」が55人でした。拮抗しているものの「なし」と思っている人のほうが多いようです。


 続いて、男女ごとでの結果を見てみましょう。
 男性では「なし」が26人で「あり」が24人とほぼ同数という結果になっています。


「あり」という男性からは、


芸人だから笑いを取ってナンボの職業。容姿をいじられるのが嫌なら芸人は辞めるしかない」(40代)


芸人としてその容姿を売りにしといて、それをいじるなといったらそいつの芸人としての価値は何?」(40代)


 などの回答が。容姿でいじられるのも仕事のうちという考えから「あり」と考えている人が多いようです。


 一方、同じくお笑いという仕事の考えの違いから「なし」と回答している人もいます。
「なし」と回答した男性の中には、


容姿ではなくネタで勝負してほしい」(30代)
容姿でなく、芸で評価されるべきだと思う」(30代)


 などのコメントがあります。容姿いじりも“ネタ、芸”としてやっているのでしょうが、観る側に「容姿で笑いを取ることを評価しない」という人が増えていて「なし」と考えていることがわかります


◆女性は容姿いじり「なし」が多数



イメージです(以下、同じ)



 続いて女性の結果を紹介します。


 女性は「あり」が21人、「なし」が29人という結果です。男性よりも女性のほうが容姿いじりをNGだと感じている人が多いようです。


「あり」と回答した女性では、


なかには容姿を売りにしている方もいらっしゃる」(30代)
いじられたいと思っていじられるような容姿にしているしている女芸人は多くいると思うから」(40代)


 などのコメント。男性と比べると、いじられる本人が了承しているかどうかを重視した上で「あり」と考えている人が多いようです。


 一方、「なし」と回答した女性では、


聞いていて不愉快になるから」(40代)
聞いていて嫌な気持ちになるから」(30代)
差別だし不愉快」(30代)


 といった回答が目立ちます。おもしろいか、おもしろくないかではなく、もはや生理的に受け付けられないという女性が少なくないようです。


◆年齢が高いほど容姿いじりを許容?



 最後に年齢ごとの結果を見てみました。


 20代、30代ではいずれも「なし」が多数派でしたが、40代では「あり」と「なし」がちょうど半々となっています。今回のアンケート20代から40代までが対象でしたが、年齢が高くなるにつれて「あり」と思う割合が若干増えています。


 ちなみに40代で「あり」と答えた人は、男性が20人中8人、女性が20人中12人。全体の結果では容姿いじり「なし」派は女性のほうが多いですが、40代に限って見ると逆転現象が起きています。


 40代で「あり」と答えた人のコメントでは、


見てるほうは楽しくなるから!でも、本人が嫌ならしないほうがいいと思います」(女性)
面白い」(女性)
芸人なので、笑いをとってなんぼだと思うから」(女性)


 と、そもそも容姿いじり自体をおもしろいと思っている人がいることがわかります


 40代で「なし」と回答した人では、


人の容姿をいじる芸風は子供がいじめなどの行為をやりだすきっかけになりやすいので、なるべくならやめてもらいたいと」(男性)


視聴者が見ることで子供たちにも影響し、いじめの対象になる可能性があるのでいけないと思う」(女性)


 などのコメントも。自分がおもしろいと思うかどうかではなく、子どもへの悪影響を理由としているケースもありました。


 20代と30代では「なし」と考えている人が多いことからも、今後は容姿いじりがさらに減っていくのではないでしょうか。もしかしたら、数十年先には「そんなことで笑いを取っていたのか」と呆れられるようになるかもしれません。


<文/菅谷圭祐>


調査概要
調査方法:(株)クロス・マーケティング「QiQUMO」によるアンケート調査
調査:「女性芸人の“容姿いじり”についての意識調査」
調査期間:2021年4月23日
調査対象:20代~40代男女100人(男女50人ずつ)