アメリカ東部、アパラチア山脈に沿って南北に縦貫するアパラチアン・トレイルは、多くの人が風光明媚な景色を見に訪れる自然歩道だ。
先月この地を訪れたという観光客は、道端で奇妙な物体を発見する。岩に張り付いているようにみえるそれは、4つの長い爪の生えた足跡のように見えた。
「恐竜の化石?まさかヴェロキラプトル?」と思った観光客は国立自然公園の管理局に報告したところ、その正体は意外なものであることが判明した。
アメリカ東部のジョージア州からメイン州にかけての14州にまたがる約3,500kmの長距離自然歩道、アパラチアン・トレイルをハイキングしていた観光客は岩に張り付いているように見える不思議な物体を発見する。
それは4つの爪が伸びた足跡のように見える。もしかしたら恐竜の化石かもしれない!そう思った観光客は写真を撮影し国立公園の当局に連絡した。
化石とよく間違えられる鉱物「偽化石」であることが判明
本当に恐竜の化石だったらワクワクなロマン炸裂だったろうが、実際はそうではなかった。実はこれ「偽化石」と呼ばれる鉱物なのだそうだ。
自然のいたずらなのか、時に鉱物は複雑な生物の構造そっくりな形状をしていることがあり、化石と間違えられやすいのだそうだ。
専門家ですら惑わすこともあり、化石か偽化石か見分けのつかない標本は『dubiofossil』と呼ばれ、時に化石か、偽化石かで議論が長引くこともあるという。
アメリカの国立公園の自然資源保護活動を行っている「Northeast Archeological Resources Program」は、この写真をFacebookページで紹介し、偽化石であるとコメントした。
自然豊かな森林の中では化石そっくりの偽化石が発見されることも少なくないそうで、Northeast Archeological Resources Programに問い合わせがくることもあるという。
だが万に一つでも本物の恐竜の化石が含まれている可能性だってある。自然の中を探索すると、日常とは違った不思議な体験を味わえることができるというものだ。自然こそが不思議と謎で満ち溢れているんだもの。
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