明治安田生命J1リーグ第13節の1試合が9日にベスト電器スタジアムで催され、ホームのアビスパ福岡が1-0で柏レイソルを下した。

21年ぶりのJ1リーグ3連勝で勢いづく7位福岡は前節から1選手のみが入れ替わり、金森が先発復帰。一方、3連勝ストップの黒星から仕切り直しを目指す13位柏は2選手の変更を施して、三丸や古巣戦の上島がスタートからピッチに立った。

勝てばクラブ新のJ1連勝記録達成となる福岡と仕切り直しを目指す柏の一戦。立ち上がり早々に右CKのショートコーナーから仲間がバイタルエリア右から右足を振り抜き、そのこぼれ球に呉屋が詰めるなど、柏が決定機を作り出す。ただ、福岡も16分、渡からパスを受けたジョルディ・クルークスが敵陣中央のやや遠目から左足ミドル。その後も互いの攻撃姿勢がぶつかり合う展開で進む。

そうした流れは前半終了まで続き、柏は27分にバイタルエリア中央から江坂の左足ミドルでゴールに迫ると、43分にジョルディ・クルークスの負傷交代を強いられた福岡だが、アディショナルタイムに右CKのチャンスからニアサイドの金森がヘディング。さらに、柏もその直後にボックス右の椎橋が折り返したボールに呉屋が反応するが、ドウグラス・グローリに対応され、好機を逸する。

両軍ともに最後のところで踏ん張りの効いた守りを続け、ゴールレスで折り返された試合だが、福岡にCKが続くと、3度目のチャンスを生かして先制。48分、キッカーのエミル・サロモンソンが右足インスウィングのクロスを上げると、ファーサイドで反応した志知がヘディングで合わせる。これが柏守護神キム・スンギュもノーチャンスのゴール左隅に決まり、福岡が勝利に一歩前進する。

志知の加入後初ゴールで均衡を破った福岡はその勢いで鋭い攻守の切り替えをさらに際立たせ、ペースを握り出すなか、59分にフアンマ・デルガドを投入。追う柏も61分にアンジェロッティ、70分にドッジを送り込み、敵陣内に攻め入るシーンを増やしたが、福岡が守りでも集中を切らさず、金森のヘディングシュートで追加点を狙っていくなど、後ろに重きを置き過ぎない戦いを続ける。

何とかこじ開けようと80分にマテウス・サヴィオも送り出した柏だが、1点リードの福岡は81分に残る交代枠で重廣、山岸、宮の3枚替えに動くと、最終ラインの枚数も増やして、逃げ切り態勢に。後半アディショナルタイム6分のなかで呉屋に決定的なヘディングシュートも許したが、GK村上のセーブで凌ぎ、見事にクラブ新記録のJ1リーグ4連勝を達成した。

アビスパ福岡 1-0 柏レイソル
志知孝明(後3)