キツネの毛皮はふわふわ、モフモフの上質素材なので、人間世界でもコートやマフラーに使用されることがあるが、その毛を欲しがるのは人間だけではなかったようだ。
巣穴から出て日向ぼっこをしながらうたた寝をしているキツネに近づいてきたのは1羽のシジュウカラ。狙いはこの毛皮にあったようだ。
キツネが寝ているのをいいことに、くちばしでその毛を引っこ抜いていく。途中キツネが目を覚ますと、さっと逃げるも、すぐにまた戻り、既定の量を集めるまでは何度も何度でも抜きに来る。
A snoozing fox meets a plucky little black-crested titmouse
シジュウカラは最高にゴージャスな巣をつくりたかったようで、キツネの毛を目当てにやってきたのだ。
キツネの上にのり、まずはキツネの反応を確かめる。ウトウトしていたキツネはシジュウカラにいたずらされていることを知りながらも、襲う気配はなさそうだ。
ウザそうに頭を起こすも、そのまままた眠りにつこうとする。
よし!これならいける。そう判断したジュウシカラは、何度も何度でもキツネにまとわりつき、どんどんその毛を引っこ抜く。
1度に運べるだけの量は集まったようだ。
「キツネさんはこんなにたくさん毛があるし、そろそろ換毛期だから、自然に毛も抜け落ちちゃうわけだし、ちょっとくらい私に毛を分けてくれたっていいよね?」というのがシジュウカラの理論なのだろうか。
ちなみにこのシジュウカラ、翌日も現れ、さらにキツネの体をつついて、毛を回収していったそうだ。
とは言え、キツネが狩猟モードに入れば、シジュウカラはおいしいご飯となりかねないわけだが、それでもどうしても欲しくなるほど、キツネの毛皮の魅力には抗えなかったのかな。
追記(2021/05/10) コメント欄によると、この鳥はアメリカのテキサス州やオクラホマ州などに生息するシジュウカラ科の鳥で和名はクロエボシガラというそうだ。
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