“フットボールアワー後藤似”や“ジャニーズモノマネ”で知られる、ジャニーズグループA.B.C-Z」の河合郁人(33)。バラエティ番組に引っ張りだこだが、『逃走中』(フジテレビ系4月4日放送)の出演で“大炎上”したことがあった。

逃走中』とは、特定のエリア内でタレントらがハンターから逃げ、逃げた時間に応じて賞金を獲得できるというゲームだ。制限時間まで逃げ切れば高額賞金が得られるが、「自首」すればそれまで逃げた時間分の賞金を得ることもできる。

 この日はハンターの動きを封じる網鉄砲を受け取るミッションがあった。脱落者を救うべく、他のタレントが網鉄砲を受け取るためにお化け屋敷へ向かうなか、河合は「お化け屋敷は嫌」と参加を拒否。後輩であるジャニーズJr.ユニット「HiHi Jets」の井上瑞稀がお化け屋敷に向かっても、「頼もしいわ~」と言うだけで、やはりミッションには参加しなかった。その後もたびたび「自首したい」とこぼし、残り30分を切ってからようやく救出に向かおうとして、すぐさまハンターにつかまり、「自首しとけばよかったー」と嘆いてみせた。

 これにはSNSで《クズ》《ただの性格悪い奴》《河合くん好きだったけど今回の見てショック受けたし嫌いになった》《逃走中じゃなくて炎上中》などの批判が噴出。「河合」の名前とともに「炎上」が検索ワードに出るくらいに荒れた。

 『逃走中』は、番組の構成上、盛り上がるためには“炎上担当”が欠かせない。これまでにも何人ものタレントたちが“ずるい行動”をしては炎上してきた。河合はバラエティ的に悪役を買って出て、番組を盛り上げる役割を果たしたにすぎない。河合の炎上も「いつものやつ」といった感じだろうと思っていたが、少し様子がおかしかった。

「タキニ=滝沢副社長のお気に入り」で大炎上?

《さすが滝沢に好かれてるだけあって心がゲス》

逃走中で河合炎上してたのか スノーマンといいタキニは炎上商法なんですかね?》

《歴代登場のジャニーズで河合は最悪だね》

 この《タキニ》という言葉は、ジャニーズファン以外にはあまり馴染みがないかもしれないが、滝沢秀明副社長の“お気に入り”という意味としてファンの間で使われている。

 河合はジャニーズJr.時代から舞台「滝沢演舞城」に出演しており、滝沢副社長の可愛い弟分だ。河合自身も滝沢副社長からの寵愛を隠しておらず、2018年に『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)へ出演した際には、こう明かしている。

A.B.C-Zとかキスマイ(Kis-My-Ft2)のデビュータッキーのおかげで出来たみたいな所もあるんですよ。ジャニーさんにちょっと話に行ってくれたみたいな」

 しかも河合のテレビ露出が急増したのも、滝沢氏がジャニーズ事務所の副社長に就任して以降。この“偶然の一致”に疑問を抱いているジャニーズファンは多く、「河合はタッキーのお気に入りで、それゆえに“ゴリ押し”されている」と噂されているのだ。こうした下地があって、今回の炎上も盛大に燃え広がってしまった。

ジュリニ」が批判されにくいワケは?

 ジャニーズには、これまでも故・ジャニー喜多川氏の“お気に入り”たちがいた。たとえば「KinKi Kids堂本剛や、中山優馬、「Sexy Zone」佐藤勝利らが「スペオキ(スペシャルお気に入り)」、それ未満だが気に入られているタレントは「オキニ(お気に入り)」と呼ばれていた。タキニはそこから派生して新たに作られた言葉だ。

 いまはタキニのほかに、「ジュリニ(藤島ジュリー景子社長のお気に入り)」という言葉もある。ジュリニ筆頭は、ジュリー氏が手塩にかけて育てた「嵐」だろう。

 また、一時期は「嵐のようになりたい」と公言し、チャリティイベント『嵐のワクワク学校』に出演するなど、嵐とセット売りされていた「Hey! Say! JUMP」もジュリニだと言われていた。

 なかでも、いまジュリニ最前線と言われるのが、5月17日スタートNHK連続テレビ小説おかえりモネ』に出演するなど、演技仕事が続いているKing & Prince・永瀬廉と、美形揃いの6人組Jr.ユニット「美 少年」だ。

 特に“推されている”のは、立教大学在学中の浮所飛貴と、慶應義塾大学在学中の那須雄登だと言われている。映画『胸が鳴るのは君のせい』で浮所はジャニーズJr.ながらに主演に抜擢され、しかも美 少年が主題歌を担当する。その破格の扱いに、ジャニーズファンの間には衝撃が走った。

 しかし、ジュリニはタキニに比べると叩かれることが少ない。

 例えば嵐についてはその人気を疑う由もないため「ジュリニだから露出が多い」といった意見は少ない。「高学歴ジュリーさんは櫻井翔が好き」だとか「無邪気で素直な相葉ちゃんが好き」などという噂はあるが、グループ内での露出格差も少ない。

 Hey!Say! JUMPもキレキレのダンスと生歌を売りに、有名アーティストとのコラボ曲などを発表する“アーティスト路線”に移行してテレビ露出が減ったため、“ゴリ押し感”がなくなってきている。

 美 少年にしても、もともとは故・ジャニー喜多川氏が育てていた、ザ・ジャニーズの王道アイドルで、ジャニーズJr.内で抜群の人気を誇っている。ジュリニは爽やかでカワイイ印象が強かった嵐を筆頭に、Hey!Say! JUMP、美 少年と、従来のジャニーズファン好みの王道美形タイプが多いことから、批判されにくい。

 しかし一方で、タキニはSNSなどで批判を受けることが多い。なぜなのだろうか。

タキニは“戦力外通告予備軍”だったのに……

 まずタキニは、その多くが滝沢副社長就任前は“戦力外通告予備軍”だったにも関わらず、急激にメディア露出が増えている。先述した河合はジャニー喜多川氏の存命中から、ジャニーズJr.が出演する『ザ少年倶楽部』(NHK)に出演していたが、一般知名度は皆無と言って良いくらいの存在だった。

 そもそもA.B.C-Z堂本光一や”タッキー“の舞台に出演し、可愛がられてきたものの、ジャニーズ初の”DVDデビュー“だったという、不名誉なスタートを切った。これは「ダンスやアクロバットなどが売りで、聴くよりも見て楽しんでもらう」という意味合いがあったが、その実、CDセールスでは数字的に厳しいというビジネス的な判断がなされたというのが、大方の見方である。

 また、デビューイベントでは前代未聞の「手売り」を行ったことも話題となった。さらに2015年9月発売の1stシングルMoonlight walker」は初日約6万枚、初週でも8.0万枚(オリコン調べ)にとどまり、8枚目シングルチートタイム」は初回限定版2種と「500円シングル」の通常版の3種を発売したにもかかわらず、初日2.4万枚という苦戦ぶりで、ファンの間では大いに嘆かれていた。

 しかし、ジャニー喜多川氏が亡くなって以降、河合個人はテレビへの露出が激増。現在では『ザ少年倶楽部』に番組の支配人のような立ち位置で毎回出演しているし、バラエティ番組や情報番組に多数出演し、テレビで最もよく見るジャニーズの1人になっている。

 ジャニーズファンも、おそらく河合ファンですら、この状態を予想していた人はほとんどいないはずだ。

舞台班からテレビ番組の常連へ「Snow Manに違和感

 同じくタキニの代表格がSnow Manだ。ジャニーズJr.時代のSnow Manはテレビ露出がほとんどなく、長らく“舞台班”と呼ばれて舞台を中心に活動していた。なかなかデビューできない焦りから故・ジャニー喜多川氏に直談判したが、断られたことがあると報じられてもいる。

 ところがいざデビューしてみると、メディア露出の華やかさは目を見張るばかりだ。

 4月11日からスタートした冠番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)のほか、川島明がMCを務める『ラヴィット!』(TBS系)に4月のマンスリーゲストとして出演。CMや広告出演も多数ある。

 そもそもシングルCDがデビューから2作連続ミリオンを獲得し、3作目もミリオンに迫る勢いとなっている「人気」ぶりを考えると、不自然ではないのだが、デビュー自体に違和感を覚えるファンが多数いる。

 何故なら、SixTONESと共にジャニーズ初の同時デビューとなったことについて、スポーツ紙などは「CDデビューは故・ジャニー喜多川社長が倒れる2日前に滝沢秀明氏と決定。6月28日に全員がジャニーさんの病室に集められ、知らされた」と報じている一方で、SixTONESデビューが本来の予定より大幅に遅れたことが「SnowManとの抱き合わせデビューのためだった」と報じたメディアもあったからだ。

 ファンの間でもデビューに至るまでの「矛盾」が時系列でまとめられ、「時系列問題」として取り沙汰されていた。もともとSixTONESのみのデビューが決まっていたところに、滝沢副社長がお気に入りのSnowManをねじ込んだというのが、大方の見方だ。

 ほかにもTravisJapanなど、タキニだと言われているグループもあるが、いま一番注目されているのはジャニーズJr.7人組のユニットIMPACTors」だろう。コロナ禍で開催中止となった「ジャニーズ銀座2020 Tokyo Experience」C公演の出演メンバーで結成し、2020年10月の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で唐突に新ユニットとして発表された。グループの名付け親が滝沢副社長だったことから、ファンの間ではタキニ認定されたようだ。

 2021年3月19日放送の『ミュージックステーション』の「春うた2時間スペシャル」にジャニーズWESTSnowManとともに、ジャニーズJr.内の先輩ユニットを差し置いてIMPACTorsが出演した際には、ジャニーズファンたちから「タキニ祭」と呼び、嘆く声が続出していた。

滝沢氏の「ジャニーさんが夢枕に立った」に不信感

 2つ目の理由は、テレビ露出が急増しているタキニは、「滝沢演舞城」「滝沢歌舞伎」でバックダンサーとしてアイドル時代の“タッキー”を支えてきたメンバーが主だということ。

 河合やA.B.C-Zは「滝沢演舞城」がスタートした2006年から2010年まで出演し、Snow Manのメンバー2010年から、滝沢副社長が現役を引退した現在に至るまで出演し続けている。

 しかも彼らは一様に “ジャニーズらしくない”面々ばかりなのだ。

 そもそも特定のグループ単体のファンではなく、ジャニーズ全体を「事務所推し」してきたジャニーズファンにとっては、「ジャニー喜多川氏のセンスジャニーズ」であり、ジャニー氏が逝去した後もその審美眼に最大限のリスペクトを払っている。

 ジャニー喜多川社長の愛した「小柄・美形・キラキラ」の王道ジャニーズに比べると、A.B.C-Zメンバーはお茶の間の露出が多いのが河合と塚ちゃん(塚田僚一)というお笑い路線だし、SnowManは190㎝近いラウールを始め、目黒蓮や岩本照など180㎝超えやそれに近いワイルドメンバーが多い。楽曲もキラキラ系というよりも、K-POPが歌うようなかっこいい楽曲が多い。

 それでいて滝沢副社長はたびたび故・ジャニー喜多川氏の名前を出す。

 2020年1月2日に東京・帝国劇場で行われた囲み取材では、ジャニー氏が夢枕に立ち、「僕のやり方にこだわらないで、もっと新しいことをやりなさい」と言われたなどと語っているし、2021年4月7日には「滝沢歌舞伎ZERO 2021」のゲネプロで「SixTONESもそうですけど、ジャニーさんから最後に受け取ったバトンをちゃんと大きくして、次の世代につないでいってほしい」と語ってもいる。

 滝沢副社長が王道ジャニーズとかけ離れたグループを積極的に売り出していることもあり、ジャニー氏の名前を使うことに対して、「タキニであることを隠したいためなのでは?」と不信感を抱くファンも少なくないのだ。

 こうしたこともあり、《タキニ》を検索すると《タキニ 意味》《タキニ 誰》などとともに《タキニ 嫌い》《タキニ 被害者》などの言葉があがってくる状態になってしまったのだ。

 とはいえ「滝沢副社長になって、光が当たっていなかったメンバーを推してくれて嬉しい」という声もある。メディアの露出で圧倒的な力を誇示する「タキニ」と、少数精鋭の「ジュリニ」。今後、ジャニーズはどんな変遷を辿っていくのだろうか。

(田幸 和歌子/Webオリジナル(特集班))

河合郁人(ジャニーズネットより)