近ごろ、中国製電気自動車が日本市場に続々参入し、特に商用分野で動きが活発になっている印象だ。早い時期から開発、普及に積極的に取り組んできた中国にとって、電気自動車は単に「モノ」としてだけでなく文化的な意味あいも帯びており、中国製電気自動車の輸出は「中国の文化の輸出」とも考えられているようだ。

 中国のポータルサイト・新浪に8日、中国でおなじみの小型電気自動車が日本企業によって発売されたとする記事が掲載された。

 記事は、パナソニック子会社である山形パナソニックが先月、「e-apple」というマイクロ電気自動車を発売したと紹介。この電気自動車は中国企業の南京嘉遠特殊電動車製造が生産したもので、日本では車検や車庫証明の必要がなく、保険費用も安い「第一種原動機自転車」として登録されると伝えた。

 そして、長さ2245ミリ、幅1290ミリ、高さ1570ミリと非常にコンパクトで、エアコンやパワーウインドウ、エアバッグなど実用的な装備もついているとする一方、車種の区分上定員は1人で、最高時速は55キロとなっており、高速道路を走行することはできないとしている。

 さらに、航続距離が80キロの鉛電池版の、120キロのリチウム電池版があり、価格は鉛電池版が100万円、リチウム電池版が130万円であると説明。主に企業の営業用車両としての販売が想定されていると伝えた。

 記事はこの電気自動車について、中国で2015年に発売された「霊族」であると紹介。主に都市部で足代わりのミニ自動車として利用されており、この車をベースとしたパトカーも活躍していると伝えた。なお、中国での販売価格は3万元(約50万円)あまりと、日本に比べてかなり安くなっているという。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)

中国でおなじみのマイクロEV、日本で発売される=中国メディア