2019年9月に茨城県境町の住宅で夫婦が殺害され、子ども2人も重軽傷を負った事件。警察は5月7日埼玉県三郷市に住む男性を殺人容疑で逮捕した。

そんな中、社長が被疑者と同姓という理由で、無関係の三郷市の建設会社が誹謗中傷被害にあっている。

建設会社は5月10日、HPで「同じ地区で同姓ですが親戚ではありません。被疑者とは面識も無く、2011年の事件以前より被疑者のご親類ともお付き合いが無い」と文書を発表。

「現在、脅迫電話等は警察に相談させていただいており、事実無根の情報に基づいてSNS等で拡散している書き込みに関しては弁護士による法的手段をとる準備を進めております」と書き込みの削除、修正を求めている。

建設会社によると、被疑者が逮捕された7日夜からSNSなどで「(被疑者は)社長の息子」とする書き込みが相次いだ。無言やワン切りなどのいたずら電話も300件ほどあり、いきなり「死ね」と言って切るものもあったという。

社長の父親は、現役の市議会議員だ。父親にも誹謗中傷の矛先は向かい、「被疑者の叔父」と断定するトレンドブログも約20ほどあった。8日から謝罪と訂正文を求めたところ、ほとんどのブログは内容を変更したという。

7月に選挙が控えていることもあり、建設会社の担当者は「とても憤慨している。事実じゃないとしても、誹謗中傷による影響を危惧している」と話した。

茨城一家殺傷事件「被疑者は社長の息子」デマ拡散 無関係の会社にいたずら電話300件