2021年7月6日(火)~7月24日(土)世田谷パブリックシアターにて上演される舞台『森 フォレ』。このたび成河、瀧本美織、岡本健一、麻実れいによるメインビジュアル第2弾と全出演者の宣材写真が公開された。また、世田谷パブリックシアター公演に加え、名古屋・兵庫公演も決定した。

(C)宣伝写真:山崎伸康

(C)宣伝写真:山崎伸康

世田谷パブリックシアターでは、これまでに上村聡史の演出で『炎アンサンディ』(2014年初演、17年再演)、『岸リトラル』(18年)と、フランスで活躍するワジディ・ムワワド作“「約束の血」4部作”シリーズを上演してきた。

上村聡史 (C)撮影:秋倉康介

上村聡史 (C)撮影:秋倉康介

宗教・戦争・歴史といった、日本人にとっては一筋縄ではいかない題材を超越していく、スリリングなストーリー展開と観客を魅了する圧倒的な台詞の響き。『岸リトラル』以来3年の歳月を経て、満を持して『森 フォレ』を上演する。

母の死により自らのルーツを辿ることになる少女が成長していく姿を通して、娘から母へ、母から祖母へ、祖母からまたその母へと、戦争の世紀に押しつぶされた声なき人たちの声が、6世代と2大陸にまたがる壮大な時空間を超えて、現代に響きわたる。

STORY

1989年11月ベルリンの壁崩壊直後、モントリオールに住むエメ(栗田桃子)に発作が起き、知るはずもない第一次世界大戦中のフランス兵・リュシアン(亀田佳明)の名前を口にする。妊娠中のエメの脳に生じた悪性腫瘍がその原因として考えられ、エメが生き延びる為には、堕胎を選択するしかなかったが、彼女は出産を決断し、娘ルーを産んだ。その後エメは意識不明の状態に陥り、15年後に息をひきとった。

20歳に成長した娘ルー(瀧本美織)は、偶然にも母エメと同じ形をした第二次世界大戦時の被害者の頭蓋骨を所持するというフランスの古生物学者ダグラス(成河)の来訪により、母の死の真相を、父バチスト(岡本健一)から聞くことになる。「母エメは双子を妊娠したが、男児の方が、エメの子宮から脳へと移り住み、まるで、その男児が悪性腫瘍を引き起こしたようだ」と。

ダクラスの説得により、ルーはカナダ北部セント・ローレンヌ川の畔に住む、母を捨てた祖母リュス(麻実れい)に会いに行くことになるが、さらにリュスの母が第二次世界大戦レジスタンスとして生きたリュディヴィーヌ(松岡依都美)であるということを知る。ルーとダグラスは偶然に導かれながら、自らのルーツを探るために、フランスへと旅立って行く……。

 

『森 フォレ』メインビジュアル第2弾(左から)岡本健一、瀧本美織、成河、麻実れい