キツネに襲われてケガをしたアヒルは、体に麻痺が残り立つことや歩くこともできなくなってしまった。きょうだいも亡くし、自力で動けないアヒルが満足に生活できるのか不安を覚えた保護スタッフだったが、懸命にリハビリを続けるとアヒルは徐々に回復の兆しを見せたという。アヒルは自力で歩くことを目標に、今もリハビリを続けている。『The Sun』などが伝えた。

ニューヨーク州ハイ・フォールズを拠点に動物の救助・治療活動を行う団体「Woodstock Farm Sanctuary」に昨年10月、1羽のアヒル“キウィ(Kiwi)”が運び込まれた。

キウィは、子ども達が命を学ぶために学校で行われた孵化プロジェクトで誕生したアヒルだった。もう1羽のきょうだいと一緒に学校で育てられたが、プロジェクト終了とともに地域に住む人の手に渡った。

2羽は新天地での生活を楽しむはずだったが、キウィたちは引っ越しを終えてすぐにキツネと思われる動物に襲われてしまった。これによりきょうだいは死亡し、キウィも酷いケガをして同団体に運び込まれたという。

幸いにも治療を受けたキウィは回復して生き延びることができたが、足に麻痺が残ってしまい、自力で立ち上がることや歩くこともできなくなってしまった。

同団体に勤めるリズ・トルイットさん(Lizz Truitt)は「キウィが運び込まれた当時、再び歩くことができるかどうか分からない状態でしたし、今後は満足に生活できるかどうかも疑問に思うほどでした」と、キウィの麻痺が重いものであったと話す。

自由に動くことができないため安楽死も頭をよぎる状況だったが、スタッフらがキウィを水の中に入れてみると、本能が働いたのかキウィは懸命に足を動かしたのだ。

「キウィは歩けるようになる」と信じたリズさんは、キウィのリハビリを始めた。毎日キウィの足にマッサージを行い、歩く練習、そして大好きな水の中でのリハビリなどを行ったという。

そしてリハビリを始めてから6か月が経過すると、キウィはリズさんに支えてもらいながらも立ち上がってゆっくりと歩き出すことができたのだ。動くことができなかった頃とは見違えるほどの大きな進歩だった。

リハビリをしていない間は手作りの歩行器を使っていたという話を聞いた義肢装具メーカー「Bionic Pets」が、キウィ専用の歩行器を作ってくれたこともキウィがリハビリに励むことができた大きな要因の1つだとリズさんは明かす。

歩行器は屋内や平坦な場所用の2輪型と、屋外でデコボコした道でも走行可能な4輪型の2種類が用意された。これにより、キウィは好きな場所を自由に歩き回ることができるようになった。

「歩行器は屋内外の全地形対応型で、明るいピンク色の見た目もキウィにぴったりでした。これを使ったキウィはさらに力強さを増していて、これからもっと早く歩いたり走ったりすることができると思います。」

そのように話すリズさんは、キウィが歩行器に慣れるよう今もトレーニングを続けているという。

「これからキウィが歩行器なしで歩ける日が来るかどうかは分かりませんが、その日に向けて努力するキウィを誇らしく思います。」

画像は『Woodstock Farm Sanctuary 2021年5月9日付Instagram「Just a reminder from Kiwi to be kind, be strong, and never give up on yourself!」、2021年3月12日付Instagram「Kiwi, a special needs duck who was rescued in October after being a part of a school hatching project, was attacked by a predator leaving her unable to walk」、2020年12月1日付Instagram「Every day Kiwi, one of our special needs duck residents, gets a big tub filled with warm water to do her therapy in.」、2021年4月26日付Instagram「This might be the best thing you see all week and it’s only Monday」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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