車内に置いていた犬を何者かに連れ去られ、不安と心配が渦巻いていた飼い主に、朗報が伝えられた。
犬の誘拐現場で撮影を行っていた地元テレビ局のスタッフの近くを、誘拐された犬そっくりの犬を散歩させている男性が通りかかった。
テレビスタッフは直ぐにその男性に直撃取材。するとやはり、その犬こそが、連れ去られた犬であることが判明したのだ。その後、飼い主と犬は無事に再会する運びとなった。『7News』などが伝えている。
5月7日の午後12時半頃、アメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジの駐車場に止めてあったグレッグ・シズクウィッズさんの車内から、何者かによって飼い犬が連れ去られるという事件が発生した。
犬は、タイタスという生後13か月のジャーマンショートヘアードポインターで、グレッグさんはすぐに警察に通報した。
捜査を行うと、現場周辺の監視カメラにタイタスらしき犬を連れている男性が映り込んでいたことが判明した。
地元テレビ局が現場で取材中、偶然にも犯人と犬に遭遇
地元テレビ局もこの事件を報じ、翌8日の午後、7Newsのテレビクルーが、犬が盗まれたという現場付近で撮影を行っていた。するとその時、タイタスと思われる犬を連れた男性が偶然にも通りかかったのだ。
テレビスタッフが、その男性に直撃取材を試みたところ、犬は盗まれたタイタスであることが判明。男性はタイタスを連れ去った張本人であることがわかった。
Stolen dog returned to owner after 7NEWS team spots purloined pup https://t.co/ultHXrfDHS
— 7News Boston WHDH (@7News) May 8, 2021
タイタスと飼い主、無事に再会
男性は、ボストンに住むカイル・ガリエピー(29歳)で、取材スタッフのマイクに向かってこのように話した。車のそばを通り過ぎようとしたら、犬の鳴き声が聞こえてきたんだ。中に犬がいると気付いて、自分が散歩に連れて行くはずの犬じゃないかって思ってしまったんだ。誘拐とか窃盗じゃなく、単なる間違いだよ。
しかし、ガリエピーがタイタスを車内から連れ去って24時間経っているにもかかわらず、警察に相談もせず、タイタスの首輪につけられてあったタグを見て飼い主に連絡もしなかったことを問い質すと、ガリエピーは「連絡しようとしたけど、電話が壊れていた」と弁明。
不審に感じた撮影スタッフは、ガリエピーのそばで警察に通報した。
駆け付けた警察に逮捕されたガリエピーは、他人の車に侵入し、犬を盗んだ窃盗罪で1200ドル(約13万円)の罰金が科せられ、起訴されたという。
タイタスの飼い主グレッグさんは、ほぼ24時間ぶりに愛犬と無事再会することができた。
機転を利かせて、犬を盗んだ容疑者の逮捕に導いてくれた撮影クルーに対して、グレッグさんはこのように喜びを伝えた。
あなたたち撮影スタッフがここにいてくれて本当に助かりました。それに、あの男性も犬を連れて戻って来てくれてよかった。メディアやSNS、報道媒体の価値に疑問を抱く人には、今回の結果がその良さを証明してくれたと言えるでしょう。犬を見つけてくれて本当にありがとう。
今回の報道に携わったレポーターのジュリア・マッザさんは、「適切な場所と適切なタイミングが、無事に飼い主と犬が再会できる結果に繋がって本当によかったです」と締めくくった。
written by Scarlet / edited by parumo
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