新型コロナウイルス第4波が全国的に猛威を振るい、収束の兆しは全く見えない。中でも激烈なのが3回目の緊急事態宣言下にある大阪府で、新規感染者数は高止まりし、医療提供体制は崩壊。事実上のトリアージ(治療優先順位の選択)が始まり、死者数は過去最多ペースが続く。住民の不安はピークに達し、府政を牛耳る大阪維新の会への不信は募る一方。大阪府吉村洋文知事、大阪市松井一郎市長に対する批判が高まっている。

 府内で療養している人のうち、入院できる割合はわずか約1割。自宅で症状が悪化し、入院前に死亡した患者は第4波で17人確認された。医療崩壊の原因と指摘されているのが、2回目の緊急事態宣言の先行解除。それに伴う重症病床の削減だ。府は2回目の緊急事態宣言が解除された3月1日、コロナ患者を治療する病院に対して運用中の重症病床の一部を一般医療用に切り替えるよう文書で通知。これにより、運用病床は約200床から約160床に減少。アッという間に第4波が立ち上がり、重症患者の受け入れが困難になった。

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 この間、吉村知事はテレビに出ずっぱり。元大阪府知事で参院議員の太田房江氏がこう指摘していた。

「私ね、調べさせていただきました。会見を除くと、この13カ月の間にワイドショーに出演した回数がなんと155回でした。これを12で割ると1週間に約3回は出てます」

 輪をかけてヒドイのが松井市長だ。12日の会見で、保健師への取材を基に記者が常勤保健師数が第3波の時期よりも減っているのではないかと質問。その回答に保健所長がまごつくと、声を荒げながら松井市長がカットイン。質問した記者をにらみつけ、指差しながらこうがなり立てた。

「増やしてはいるけど、それは派遣も含めて増やしてきたけど、減ってるなんてことあり得ない。それ(質問内容)は事実やな、減ってるというのは。みんなの前で言うねんから!」

「人の話やからって、減っているっていうのを裏取ってきたんやな!」

 事実関係の確認を求める記者に対し、あり得ない言い草だ。SNS上で「#松井一郎はすぐ辞めろ」が拡散し、「態度悪すぎで、大阪市民として恥ずかしい」「物言いがまるで893」「西成に住んでいる人や生業の方よりもとっても悪い言葉を使っている」などと批判が殺到。「#維新に殺される」は決して大げさじゃなさそうだ。



コロナ質問に「裏取ってきたんやな!」チンピラまがいに逆切れ大阪・松井市長に批判殺到