雑誌やネットでよく目にする「〇〇ウケの良いファッション」といった特集。服装以外でも髪型やメイクなど、切り口は無数にありますが、一つ言えることは対象の全員にハマるわけではないということ。フリーターの伊藤紗菜さん(仮名・27歳)は大学時代、彼氏のために努力をしていたことが裏目に出た経験があるとか。

女性 散歩
画像はイメージです(以下同じ)

“モテ女子”を真似てイメチェンすることに

「今はカジュアルな服装が好きで、デニムパーカーみたいなシンプルな装いですけど、学生時代はセクシー女子アナ系でした。というのもモテていた友人がそういう格好だったので(笑)。ついついマネしてたんです」

 その友人は細身体型の巻き髪ロングで、ピッタリニットにタイトな膝丈スカートを履き、廊下を歩くだけで男子生徒の視線をさらっていたそうです。

「元々はそんなにファッションは興味がなかったんです。季節が変わればなんとなく新しい服を買って、髪色がプリンになれば美容院に行く程度。化粧もしていたけど、あまり詳しくもなかったです。でもその時期に付き合いはじめた彼氏が『今とは違うお前も見てみたい』と背中を押してくれたこともあって、思い切って“モテ友人”のマネをしてみることにしたんです

生まれて初めてピンヒールに挑戦

ハイヒール

 紗菜さんは髪を明るく染めて、爪を伸ばしはじめました。そして、どんなに寒かろうとミニスカートショートパンツを履いていたそうです。

「生まれて初めてピンヒールに挑戦したりもしましたね。一体何回転んだことやら……。『オシャレって大変だな』と改めて感じました」

 イメチェンをしてみて、以前と比べ明らかに変わったものとして“男性の視線”を挙げます。

「街中でふとした瞬間に目が合うことも増えたし、人生初のナンパをされたりしました。あまり女として見られた経験がなかったから、正直、ちょっと嬉しかったんです。『あれ、私イケてるのかな』って」

肝心の彼氏の反応は予想外にも…

 女性としての自信をつけ始めた紗菜さん。ですが、肝心の彼氏の反応はイマイチだったといいます。

「せっかくミニスカート履いても『パンツ見えない?』と指摘したり、ネイルを変えても『何千円とか払うの、もったいなくない?』って言ったりするんです。まるで小姑みたいな……。何をしても褒めてくれないから、何だか悲しかったです」

 ある時、紗菜さんが「何でいつもダメ出しばかりするの?」と怒ったそうです。それに対して、彼は想像の斜め上をいく回答をします。

派手な格好が実は嫌だった

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「モジモジしながら『俺、お前の格好は全然好きじゃないんだよね』と。黒髪が好き、ネイルの長い女は料理ができなそう、ミニスカートも恥じらいがなくて嫌だと。イメチェンしてから半年間ずっと思っていたそうなんです。もうビックリしましたよ」

 恋人にこんなこと言われたら、なんて返したら良いかわかりませんよね。彼の主張はさらにつづきます。

「彼は友人たちに『お前の彼女って水商売やってるの?』などとからかわれていたみたいで、それも嫌だったそうです。

 そこから『毎回友達に弁解するのも面倒くさいから、やめてほしい』って彼に頼まれたんです。私なりに良かれと思って頑張ってオシャレしていたのに、そんなふうに思われていたなんて……」

 結局、彼のことが好きだった紗菜さんは、その意見を尊重して落ち着いた服装に戻したといいます。

結局元のスタイルに戻すことに

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「私はそこまでファッションにこだわりがないので、『そんなに嫌なら戻すか』という気持ちになりました。でも、外見に対してある程度のこだわりがある場合は、別れる原因にもなりかねないですよね

 最後に紗菜さんが「世の中の男性」に対して、言いたいことがあるそうです。

「彼女に、より“自分好み”になってほしい気持ちは悪くないと思います。けれども、それ相応の言い方があるはずです。私が言われたみたいに、『隣にいて恥ずかしい……』は本当に傷つきますので、やめてください。『コッチが似合うんじゃない?』と提案したら喜ぶと思います。『この髪型にしたほうが今より可愛くなるんじゃない?』とか」

 言い方ひとつで相手の反応は大きく変わるもの。相手が傷つくような言い方は、ヘタしたら破局するのでご注意を。

TEXT/吉沢さりぃ イラストデザイア恵利>

【吉沢さりぃ】

ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。近著に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)がある。『日刊SPA!』『BLOGOS』などで執筆。趣味は飲酒 Twitter:@sally_y0720