―[魂が燃えるメモ/佐々木]―


いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第256

 結婚生活を続けていると、夫婦間ですれ違いが起こることがあります。私が相談を受けたある男性は、奥さんから「私は子供とあなたのためにご飯を作るだけの存在なの?」と不満を訴えられました。

 テレビドラマラジオの人生相談などでもよく見聞きする訴えですが、こうした悩みを抱くのは妻だけに限りません。夫の方も「お金を稼いでくるだけのATMなのか」と考えたりします。本来、支え合うはずの夫婦がお互いを縛りつけ、そのせいでいがみ合うのは良いことではありません。

◆「だけの存在」に不満がつのる

 こうした悩みは家事をしたり、お金を稼ぐために働いたりするのが、嫌なのではありません。人間は一つの関係や、一つの役割に縛られることを嫌います。家事をするのはかまわないけれど、「家事するだけの存在」になると不満がつのる。

 働いてお金を稼ぐのは構わないけれど、「お金を稼いでくるだけの存在」になると不満がつのる。人間とはそういうものです。

 特に専業主婦の場合、夫と子供のために、炊事や洗濯や掃除といった家事ばかりしていると、「ただ世話しているだけ」という感覚が強くなり、夫と子供の違いがなくなってきます。

 それが「子供が二人いるようなもの」という妻の不満です。こうした相談の受けた際、私がアドバイスするのが「デート」です。

◆行動する前に相手との関係をしっかり考え直す

 この相談者の場合も、「実は昨日、妻にデートをしたいと言われました」とうなずいていました。このように相談というのは、すでに浮かんでいる選択肢を取れるように背中を押すことも含まれます。

 人間はトラブルが生じている相手に訴えられ、自分でも内心ではそう感じていて、さらに第三者に背中を押されてはじめて、行動に踏み出せることがよくあります。

 こうしたデートで大切なのは、行動する前に相手との関係をしっかり考え直すことです。せっかく二人でショッピングや食事に行っても、普段と同じ調子で接してしまったらデートにはなりません。デートというのは、「男女の関係を意識した行動」だからです。

 そのために結婚する前の交際期間や、結婚を決心した時のことを思い出すと、「男女の関係」として相手を見ることができるようになります。そうした心構えで接した時に出てくる行動や発言が、「自分は夫と子供の世話をするだけ」という思い込みから相手を解放します。

 一つの関係や一つの役割に縛られることで感じる不満は、同じ相手に対する別の関係や別の役割を感じることで解消されるからです。

◆夫と妻の前に男と女

 子供がいる家庭の場合、一番大切なのは子供です。そのため何事も子供を中心に考えるようになり、夫婦の間でも「お父さんとお母さん」という関係がどうしても強くなります。

 そのこと自体はおかしなことでも間違いでもありません。しかし、そうした役割「だけ」に縛られると、不満になってきます。「お父さんとお母さん」はそれ以前に「夫と妻」であり、「男と女」でもあるからです。

 このように「お父さんとお母さん」ではない「夫婦」や「男女」の関係を感じると、自分も相手も「普段の自分がなんのために家事や仕事を頑張っているのか?」が思い出されてきます。

 この問いの答えはもちろん「相手のため」です。このように「相手のことを考える」というな単なるフィーリングではなく、相手との関係を捉え直すことを意味します。

「夫婦のすれ違い」といっても、その内容は千差万別です。ただ、今回紹介した相談内容は、他の夫婦にも当てはまる部分は多いと思います。もし思い当たる節があったら、ぜひ参考に。

佐々木
コーチャー。自己啓発ビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』扶桑社)が発売中

―[魂が燃えるメモ/佐々木]―


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