「私と教頭先生の思い出」としてTwitterに投稿された漫画に大きな反響がありました。教頭先生との作者との、30年たっても深く記憶に残る「性別」を巡るやりとりが描かれています。

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 作者のちくまサラ@6y&1y(@chikumababy)さんが通っていた幼稚園の教頭先生は、いつも全身黒のコーディネートでハスキーボイス、口数が少なく、クールな振る舞いとミステリアスな先生だったそうです。

 園児たちの間では教頭先生の性別が男なのか女なのかが注目の的。教頭先生は性別を聞いてもどちらか答えてくれず、男だと思っている子と女だと思っている子の間で、言い合いにまで発展します。

 ところがある日、ちくまサラさんは教頭先生がスカートを履いている姿を目撃します。「スカート履いてるってことは女でしょ! 絶対そうでしょ!」と動かぬ証拠を押さえたかのように指摘する子どもたち。しかし……

 教頭先生は「スカートって女しか履いちゃいけないの?」と聞き返したのです。園児たちは「男がスカートを履いたら変」「男はズボンしか履かない」などと食い下がります。

 すると、教頭先生は「あなたたちが履いているのは体操ズボンだよね?」「女はズボンを履いてもおかしくないのに 男がスカートを履いたらおかしいの?」とさらに問いかけます。言葉に詰まった園児たちに、教頭先生は「先生は男がスカートを履いてもおかしいとは思わないな」と言い、教室に戻るよう促しました。

 その後、幼稚園では「教頭先生の性別どっち?」論争が起こることはありませんでした。

 ちくまサラさんは、30年前に「服装で性別は決まらないし、誰でも好きな服を着る権利がある」「人を、男か女か詮索したり、どっちかにあてはめようとするのはナンセンスだ」という考えを持ち、幼稚園児にもわかるように伝えた教頭先生を尊敬し、自分も子どもに「気付き」を与えられる大人でありたいと思うのでした。

 漫画には「素敵な大人」「素晴らしい先生」と、教頭先生への尊敬の念を述べるリプライが寄せられています。特に頭ごなしに叱るのではなく、自分で考えるように促したことに感心した人は多い様子。

 大人でも目の前の人が男なのか女なのか知りたくなったり、性別についての固定観念を持っていたりします。ちくまサラさんの漫画は、興味本位で相手の性別を追求することや、自分の物差しに相手をあてはめようとすることについて鑑みるきっかけを与えてくれます。

 ちくまサラさんは育児中の気付きを漫画を描き、ブログSNSに投稿しています。

(谷町邦子 FacebookTwitter

出典:ライブドアブログ

教頭先生は子どもたちに真剣に問いかけます