5月17日、都内にて「るろうに剣心 最終章 The Beginning」10thアニバーサリーイベントが開催され、佐藤健有村架純江口洋介、大友監督が登壇した。

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和月伸宏の人気漫画を実写化した映画「るろうに剣心」シリーズは、幕末から明治にかけての動乱の時代を舞台に、“人斬り抜刀斎”として恐れられた主人公・緋村剣心(佐藤)の活躍を描くアクション時代劇。

2012年に第1作が公開され、現在までに累計観客動員数は1000万人を突破。世界100カ国以上で配給、世界50以上の国際映画祭に出品されて絶賛された。

るろうに剣心 最終章 The Final/The Beginning」は、シリーズ完結編。4月23日に公開された映画「るろうに剣心 最終章 The Final」は、 シリーズ2作目「るろうに剣心京都大火編」を超える2021年度実写映画No.1のオープニング興収で、興行収入は26億円を超える大ヒットを記録している。

有村をエスコートして登場した剣心役の佐藤は、シリーズを支えるファンに感謝し、「『The Beginning』は『The Final』の後編ということではなくて、2つで1つの作品だと思っています。コインの表と裏のように見せている側面は違うけど、精神は同じ」とあいさつ。

大友監督は「『The Beginning』は今までの4作とは違う。剣心のルーツ、これを描かなければならないという僕たちの覚悟が最後に集約されて、美しいプロジェクトだと思う。間違いなく楽しんでいただける作品になっています」と胸を張った。

現在、緊急事態宣言下の東京・大阪などの映画館が休業しているにもかかわらず、「るろうに剣心 最終章 The Final」が大ヒット中だが、佐藤は「地方の方がこの映画を支えてくださっていることに感謝ですね」と感慨深い様子。

続けて、「ある意味、本当の公開日は、緊急事態宣言が空けて、6月に入ってからが真の初日だと思っています。僕の友達はほとんど見られていない。もやっとした状況でもあるので、6月以降また大きな花火を打ち上げられたらいいなと」とニヤリ

「俺も多くの方に見ていただくために何でもします」と佐藤に便乗した大友監督は、Twitterなどで「The Final」の感想をこまめにチェックしているそうで、「応援してくれていて本当にうれしい。涙が出そうだなくらい感動しているし、感謝しています」としみじみと明かした。

シリーズ完結編として、伝説のグランドフィナーレを描く「るろうに剣心 最終章 The Beginning」。佐藤は、「今までのシリーズとは全然違い、ちゃんと時代劇をやろうと、監督と共通認識があって。役作りの方法も違ったし、現場での居方も自然と変わっていったところがあります」と回顧。

剣心の十字傷の鍵を握る雪代巴を演じた有村は、ほとんどの撮影が佐藤と一緒だったそうで、「一つ一つを丁寧に見落とすことなく、考えながら紡ぐことができて。1カ月半くらいでしたが、とても長く感じたし、あっという間に終わって。夢の中にいるみたいな感覚で、とても不思議な1カ月間でした」としみじみ。

それを受けて、佐藤も「僕もそうなんです。われわれは同じ夢の中にいたのかもしれません」と有村を見ながら話し、有村も「夢の中だったのかな」と佐藤を見ながらニッコリ。

さらに、佐藤は「ちゃんと時代劇をやろうと、地に足を着けて作品を作っていったはずが、どこかこの世界が現実なのか、幻想なのか、曖昧でフワフワして、あまりにも美しくて。登場人物たちも全員が生きているけど、亡霊のような、何とも言えない不思議な世界観でした。撮影期間中の不思議な感覚が、そのまま画に映っているなと思いました」と感想を明かしていた。

◆取材・文・撮影=TAKAMI

「るろうに剣心 最終章 The Beginning」10thアニバーサリーイベントに登場した佐藤健、有村架純(写真右から)