認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(代表理事:大西健丞 本部:広島県神石高原町)は、5月17日パレスチナで活動する他の日本のNGOと共同で、イスラエルおよびパレスチナにおける即時停戦および、日本政府へ停戦に向けた外交努力を求める声明文を茂木敏充外務大臣宛に提出いたしました。
5月10日から続くガザ地区へのイスラエル軍による空爆や砲撃、ガザからイスラエルに向けたロケット弾の発射によって、多くの子どもを含む一般市民の生命が奪われ、危機に晒され続けています。

(写真提供:OCHA)

ピースウィンズ・ジャパンは、パレスチナで活動する他の日本のNGOと共同で、イスラエルおよびパレスチナにおける即時停戦および、日本政府へ停戦に向けた外交努力を求める声明文を茂木敏充外務大臣宛に提出いたしました。

また、このたびの声明に関して、日本のNGO団体による「緊急声明提出 オンライン報告会」を開催します。
この報告会では、声明を発出した団体のうち、4つの呼びかけ団体から、現地の活動の状況や人々の声をお伝えします。ぜひご参加ください。

パレスチナ・ガザ】日本のNGO 6団体による緊急声明提出 オンライン報告会
5月18日(火) 16時30分より
https://www.facebook.com/events/478807523343375/

報道関係の皆さまにおかれましては、ぜひ取材・報道をしていただけますようお願い申し上げます。


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2021年 5 月 17 日
茂木敏充外務大臣

日本のNGO 団体による声明
イスラエルおよびガザに一刻も早い停戦を

5月16日現在、ガザでは58人の子どもを含む192 人が犠牲となり 、イスラエルでもインド人移民労働者を含む10人が犠牲となっています。これ以上多くの生命が奪われることがあってはなりません。

私たちは、現在パレスチナのガザ地区で続いているイスラエル軍による空爆や砲撃や、ガザからイスラエルに向けたロケット弾の発射 を 即時停止するように求めます。 一刻も早い停戦に向け、国連安全保障理事会および中東カルテット(国連、米国、ロシア、EU)が歩調を合わせて 調停に乗り出すようはたらきかけるなど、日本政府としての停戦に向けた外交的努力を求めます。

【事態の背景】
ガザでは、5月10日から続く爆撃の下、市民は恐怖で一晩中眠ることができず、住宅地への爆撃で多くの人たちが家を失い、あるいは損害を受け、多くの犠牲者が出ています。

イスラエルのネタニヤフ首相は攻撃を継続すると表明していますが、これ以上の武力行使は、双方の市民の犠牲を増やすこととなり、2014 年の戦争 がもたらした事態 (パレスチナ人民間人1,462人を含む2,251 人が死亡し、1万1千人以上が負傷。イスラエル側も67人の兵士を含む73人が死亡)の再現につながります。 ガザ地区は350 平方キロほどの細長い狭い地域で、イスラエルによる封鎖下に暮らす約200万の人々はここに閉じ込められ、外へ逃げ出すことはできないからです。

私たち日本のNGO は、ガザ地区を含むパレスチナで、戦争で障害を負った子どもたちを含む民間人への保健支援や農業支援、職業訓練を含む自立支援等を続けてきました。現在も、封鎖によって破壊から復興しないまま厳しい生活を続ける乳幼児や障がい者、妊産婦などへの保健支援、職業訓練、教育支援を行っています。新型コロナウイルス感染拡大で増大した特に子どもや障がい者、妊婦などの脆弱性が、この事態でさらに深刻になることを大変に危惧しています。

衝突が激化したきっかけは、4月12日イスラム教のラマダン(断食月)が始まると間もなく、エルサレム旧市街にあるイスラム教徒地区のダマスカス門前の広場を、イスラエル警察がセキュリティを理由にバリケードで封鎖したことです。イスラエル警察や軍への怒りからパレスチナ人による激しい抵抗デモが起こりました。5月10日には、イスラム教の聖地「アルアクサ・モスク」および「岩のドーム」のある境内で、パレスチナ人とイスラエル治安部隊が衝突しました。イスラム教徒にとっては断食期間の最後の週で、宗教的にも高揚する時期にあたり、またイスラエルにとっては、5月10日1967年の第3次中東戦争で東エルサレムを占領した祝日にあたります。イスラエルは数千人規模の治安部隊を展開し、エルサレム旧市街へのパレスチナ人の入域を大幅に制限しただけでなく、5月7日以来、礼拝に参加している市民に催涙弾やゴム弾、閃光弾などを発射し、パレスチナ人 1,200 人以上に負傷者が出ています。

また、東エルサレムのシェイク・ジャラ地区のパレスチナ人家族(子ども子ども46人を含む169人)に対して、イスラエル人入植者が実力行使で立ち退立ち退かかせようとし、パレスチナ人と衝突したことも緊張を高める要因となっています。シェイク・ジャラは、1948年の第1次中東戦争エルサレムを東西に引き裂いた停戦ラインに近く、立ち退きを求められている人々は、1948年に家を失い他の地域から逃げてきた家族などで、故郷に戻ることが許されないなかで、避難場所としてこの地区に70 年以上住み続けてきたのです。なお、5月11日に日本政府が出した談話に「我が国が国際法違反として幾度となく撤回を求めてきたイスラエル政府による入植活動」とあるように、今回のイスラエル人入植者による行為は国際法に違反しています。

こうした状況の中、ガザ地区を実効支配している「ハマス」は9日夜以降、1,800発以上のロケット弾を発射、イスラエルに着弾し 死傷者が確認されました。その報復として、イスラエル軍がガザ地区への空爆を続けています。

13日には、イスラエル国内でユダヤ人極右勢力によるアラブ系市民へのリンチ事件が起こりました。またアラブ系市民の家の扉 に目印をつけ襲撃を予定していると報道されるなど、イスラエルの人口の約2割を占めるアラブ系市民への差別と分断がさらに増長することが懸念されます。また、その報復としてイスラエル人の店やホテルアラブ人によって襲撃される事件も起き、双方の間で憎しみと暴力の連鎖が続いています。

イスラエルはガザを15年近く完全に軍事封鎖してきました。そのため、ほとんどの住民はガザから出ることができず、多くの物資もガザに搬入できません。電気や水といったインフラも整備されず、失業率が60%近くになる中、2008年2012年2014年イスラエル軍の大規模な軍事攻撃が6年間に3度あり、多数の犠牲と破壊が残されたのは記憶に新しいところです。

1948年以来、国際社会はパレスチナ問題と難民問題を解決することができず、現在500万人以上のパレスチナ人がいまなお難民としての生活を余儀なくされていることも忘れてはなりません。5月15日は、パレスチナ人にとって難民となって73 回目の「大惨事の日(ナクバ)」にあたります。ガザだけでなく、ヨルダン川西岸やレバノンヨルダンなどで難民生活するパレスチナの人々にとっても、現在の状況は二重三重の苦しみとなっています。

このような事態を受け、私たちは、過去の惨事が繰り返されないよう、双方が攻撃を自制するよう求めます。影響力のある米国が、特に圧倒的な軍事力をもつイスラエルに爆撃を即時停止するよう働きかけることが期待されるなか、国際社会の一員である日本政府として、それを強く後押しすることや、その他、即時停戦のために必要なあらゆる手を尽くすこと、具体的な行動をとることを求めます。

(呼びかけ団体:五十音順)
特定非営利活動法人 日本国ボランティアセンター(JVC)
特定非営利活動法人 パルシック
特定非営利活動法人 パレスチナ子どものキャンペーン(CCP)
特定非営利活動法人 ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)

(賛同団体:賛同順)
北海道パレスチナ医療奉仕団
特定非営利活動法人 パレスチナ子どもの里親運動
公益社団法人 日本YWCA

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■団体概要

●特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
代表理事兼統括責任者:大西 健丞
設立年月:1996年2月
所在地:広島県神石高原町近田1161-2 2F  東京事務所東京都渋谷区富ヶ谷2-41-12 富ヶ谷小川ビル2F
主な活動:海外人道支援、災害緊急支援、地域復興・開発支援、犬の保護・譲渡活動
団体URLhttps://peace-winds.org/

ピースウィンズ ・ジャパン(PWJ)は、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する日本発の国際協力NGOで、大西健丞により1996年に設立されました。これまでに世界34カ国で活動しています。また、緊急災害支援プロジェクト「空飛ぶ捜索医療団」の運営や地域活性化、犬や猫の殺処分ゼロを目指した動物の保護・譲渡活動など社会課題解決のソーシャルラットフォームとして活動を続けています。

パレスチナでの活動】
2014年6月から51日間続いたガザ紛争の影響を受けたガザ地区で支援を行なっています。ガザ地区の封鎖は10年を超え、経済状況は悪化の一途をたどっています。2018年前期には失業率は54%と世界最悪の水準に達しており、その中でも青年失業率は70%にも達しました。このようななか、ピースウィンズは子どもが健全に育つことができるように保健・栄養支援や、若者たちが手に職をつけるための職業技術訓練など、ガザの将来を担う青年や子どもを対象とした支援を実施しています。

配信元企業:特定非営利活動法人(認定NPO)ピースウィンズ・ジャパン

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