外食チェーンのグローバルダイニングは5月18日東京都新型インフルエンザ特措法(特措法)に基づき、酒類の提供を続けている飲食店など33施設に出した休業命令などについて、このうち23店舗が同社のものだったと発表した。命令には従わず、営業を継続するという。

命令に従わなければ、30万円以下の過料(行政罰)が課される可能性もあるが、その場合は、徹底的に争うとしている。

同社はこれまで「要請は任意に選択できるから従わない、命令は法的な義務だから従う」としてきたが方針転換となった。

その理由として、今回の東京都緊急事態宣言は、政府のつくった宣言の指標に達していない「予防的な措置」によるものであるため、私権制限は許されないと主張。今回の休業命令は、「違憲・違法で無効な命令」としている。

また、都の休業協力金は、一定期間全ての協力が要件とされており、これから命令に応じても、補償の有無が分からないことなどもあげた。

グローバルダイニングは前回の緊急事態宣言中だった今年3月にも、都から「時短営業命令」を受けた。このときは20時以降の営業を取りやめた。

しかし、都から命令が出た27店舗中26店舗が同社のものだったことから、「狙い撃ちしたものとしか思えない」と反発。同月、時短命令は違法だとして、都に対して損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしている。5月21日に第一回口頭弁論が開かれる予定だ。

「私権制限は許されない」グローバルダイニング、都の「休業命令」に反発 営業継続を表明